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ワークライフバランスインタビュー

ワークライフバランスインタビュー

村田信之さん

自分の頭で考える人材を育て、社会の“幸せ指数”を上げていく

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早稲田大学
グローバルエデュケーションセンター 客員准教授
村田信之さん

Profile

早稲田大学グローバルエデュケーションセンター 客員准教授 村田信之さん

1966(昭和41)年5月27日、長崎県佐世保市生まれ。長崎海星高校、早稲田大学政治経済学部政治学科卒。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。田原総一朗スタッフ、早稲田大学客員准教授、仙谷由人事務所スタッフ。
2002年に早稲田大学オープン科目の大隈塾「21世紀日本の構想」(早稲田大学校友会支援講座)の立ち上げ、2004年の大隈塾ネクスト・リーダー・プログラム(現リーダーシップ・チャレンジ)立ち上げと運営にかかわる。2009年、鳩山由紀夫内閣で内閣官房専門調査員として総理官邸勤務も経験する。

洗濯は自分でやるべし! 寮生活で身についた家事の作法
高橋
村田信之さんは早稲田大学で「大隈塾」というリーダーシップを育てる講座を担当されている先生です。私は先日、授業のゲストとして呼んでいただき、そこから交流が始まりました。今日は、村田先生の生い立ちやお考えになっていることを、じっくり聞いていきたいと思っています。
村田
お手柔らかにお願いします(笑)。
高橋
それでは、学生時代のお話から。どういう学生だったんですか?
村田
僕は長崎出身で、中学校から中高一貫の男子校に入り、寮生活をしていました。その頃から洗濯は自分でやる、という意識が身につきました。だから、結婚して子どもが生まれてからは、家族の分も全部僕が洗濯していたんです。
高橋
へえ!すてきですね。
村田
子どもが中学生になった時、僕自身が中学で自分の洗濯を始めたように「自分の分は自分でやりなさい」と、洗濯カゴを渡したんです。そうしたら、カミさんが「何言ってるの。じゃあ、子どもの分は私がやるから」って。いやあ、僕は自分でやらせたほうがいいと思うんだけどなあ。というわけで、今僕は自分の分だけ、自分で洗濯しています(笑)。
高橋
「一緒に洗っちゃったほうがいいでしょう」、という奥様の気持ちもわからなくもないですが(笑)。村田先生は、洗濯から家事の所作を覚えて、それが生き方にも反映されてくると思われたんですね。子どもの頃、将来は何になりたいと思われていました?
村田
小学校の時は警察官、学校の先生、宇宙飛行士ですね。中学校に入ったらもう少し現実的になって、先生は先生でも中学校の社会の先生になりたい、とか。政治家、医者なんかも考えましたね。思えば、中学生で先生になりたいと思ったのは、ドラマ「3年B組金八先生」の影響だったんですよ。
高橋
じゃあ警察官は「太陽にほえろ!」?(笑)
村田
そのとおりですね(笑)。政治家は、僕が子どもの頃って田中角栄がカッコいい時代だったからですね。
高橋
たしかに、ああいう迫力のある政治家は今いないですよね。それで、いつから今の大学の先生という仕事に近づいてくるんでしょうか?
村田
いつからというか、いつのまにかここにいましたね。今は大学の教員がおもしろいから、これを続けています。でも他の職業だって、諦めたわけじゃないんです。いつなろうかな、とうかがっている。
高橋
えっ、今から警察官にはならないですよね?
村田
そうですね。公務員試験を受けられる年齢ではありませんから。でも、町内会で交通整理のおじさんを募集してたら、やってみようかなと思っています。それはみんなの安全を守るという意味で、警察官の仕事みたいなものですよね。
高橋
そう、私がこのインタビューで先生に話をうかがいたい、と思ったのはそういうところなんです!世の中で言われている職業のカテゴリからは、飛び出て自由に活動されているように見える。一方で、何か大きなものを目指していらっしゃるようにも見える。
村田
目下取り組んでいるのは、早稲田大学の「大隈塾」という、今までの大学にはなかったような講座を運営し、学生を育てていくということですね。その子たちが社会に出て、自分のやりたいことを実現できれば、本人も社会も充実する。その子が家庭を持てば、家族も幸せになる。すると、世の中全体が良くなっていきますよね。
高橋
先生のご専門って、ひとことで言うと何になるんでしょうか。
村田
パブリックマネジメント、公共経営です。社会をマネジメントするということのなかには、人材育成も入ってきます。僕自身が、これから社会システムをつくるということはないと思うんです。でも、自分が育てた学生が将来つくることはあるかもしれない。カミさん(※)がつくるかもしれない。※ 村田先生の奥様は参議院議員の蓮舫さん
高橋
お話をうかがっていると、先生って、自分と、奥様と、教え子が自己実現の中にちゃんと入ってらっしゃいますよね。それって、昔からそう考えていらっしゃるんですか?
村田
いつからでしょうねえ。結婚する前は、そんなふうになると思っていませんでした。
高橋
自己実現のために結婚したわけではないですよね?(笑)
村田
もちろん。愛していたから結婚したわけです。恋は一瞬、愛は永遠です(笑)。
高橋
安心しました(笑)。では、先生の言う「世の中が良くなる」というのは、どういう状況のことですか?
明るく楽しくやっていれば、必ず人の役に立っている
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