近年、早期離職を減らし、定着率を高めることが人事課題の一つになっています。早期離職は採用コストが膨らむだけでなく、転職希望者にとっても大きな決断となるため、決して望ましいことではありません。本記事では、早期離職の原因や問題、それを防止するための対策を紹介します。
早期離職とは、一般的に「入社から3年以内に社員が辞めてしまうこと」を指します。従業員が早期離職することにより、採用コストや教育コストの増加、企業イメージや従業員のモチベーション低下など、さまざまな損失をもたらし、企業にとっては大きなデメリットとなります。
従業員の早期離職につながる原因は、主に労働環境、給与や待遇、人間関係、仕事内容、企業の将来性に対する不安などが挙げられます。特に新入社員の場合は、人間関係や入社後のミスマッチ、仕事が自分に合わなかったなどの原因が大きいと考えられます。一方で、中途採用での早期離職の原因は、中途採用者が活躍できる場でなかったり、結婚や子育て、将来への不安が主な原因となっています。
早期離職による代表的な問題を3つ紹介します。
企業は、従業員を採用するために多くのコストをかけています。採用できたとしても、採用後の離職者が多ければ、採用コストが無駄になって
しまいます。
採用コストと同じように、従業員を育成するためには、多くの教育コストがかかります。多くのコストをかけて教育しても、従業員が辞めてしまえば教育コストの無駄になってしまいます。
退職者が増えると、同じ環境で働いている従業員は不安を感じます。人間関係、労働条件、給料などの理由で従業員が離職していく中で、従業員のモチベーションは低下し、新たな離職を生み出す可能性が高まります。
早期離職を防止し定着率を上げるためには、従業員のみならず人事が積極的に対策を行うことが大切です。早期離職を防止するために企業が行うべき対策を紹介します。
採用時の対策として、早期離職を防止するためにミスマッチを減らすことはとても重要です。求人広告や、説明会で、会社の良い側面だけを強調すると入社後にギャップを感じてしまいます。仕事の現状や厳しさ、経営状況など正しい情報発信によって採用時のミスマッチを防ぐことができます。
早期離職を防ぐために、社員の育成体制を見直すことも必要です。社員一人一人が理想のキャリアを実現できるように、個別に適切な育成を行う体制を整えることが大切です。
福利厚生とは、企業が給与や賞与にプラスする形で社員に提供する報酬です。例えば、食費補助、住宅補助、資格取得の支援、などがあります。職場環境への不安やストレスは、離職の大きな原因となります。福利厚生の見直しや、風通しの良い職場環境づくりを行い、ウェルビーイングの実現を推進していくことで、従業員の不満の解消や満足度の向上に期待ができ、離職率の低下に繋がります。
従業員の早期離職は、企業にとって大きなダメージをもたらします。早期離職を防ぐためには、未然に対策をとる必要があります。近年では、働き方が多様化する中で、ウェルピーイングを重視した職場環境が求められています。従業員の幸福度を高め、ウェルビーイングを実現することは、早期離職を防ぐためにいい効果が期待できるでしょう。
