
リスキリング導入に必要な3ステップ
こんにちは。
リスキリング真っ只中の伊藤 圭です。
最近注目されているリスキリングですが、
リスキリングは、リカレント教育と混同して認識している方が多くいらっしゃいます。
まずは言葉の定義からご説明します。
リスキリングとは...
リスキリングとは
「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必 要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること」
リカレント教育とは
「学校教育からいったん離れたあとも、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくこと」
上記の言葉の定義だけ見ると同じように捉えてしまいますが、二つの違いは軸が企業なのか、または個人なのかによって分けられています。以下のような言葉にすると分かりやすいと思います。
- リスキリングは”企業が従業員に新しいスキルを身につけてもらうこと”
- リカレントは”自らの意思で興味関心に基づいてスキルを身につけること”
人事異動などは分かりやすいリスキリングの代表例です。
なぜリスキリングが注目されているのか?
第四次産業革命に突入している現代において、AIやロボットの活用、DX化が急速に進んでいます。
そういった背景の中で、必要性がなくなった職種や、規模縮小傾向にある職種などが出てきています。
必然とそのような職種に務めていた者は別の仕事をせざるを得なくなってしまいます。
人材の価値が上がっている現代において、既存社員の有効活用は大きな課題の一つであり、その課題解消として新たなスキルを身につけてもらい、有効に活用していく必要があることから”リスキリング”が注目されている要因であると言えます。
また新型コロナウィルスの流行により、働き方改革に拍車がかかり、テレワークの導入や、対面での商談からオンラインでの商談に変わっており、これまでの働き方では対応できないケースも増えてきています。
それに伴って新たな技術やツールなどの導入もあり、新たなスキル習得が必要な状況も発生しているのも”リスキリング”が注目されている要素の一つと言えます。
リスキリングのメリット
新しいスキルを習得することで単純に業務時間の短縮が期待できます。
さらには新しい角度から物事を見ることが出来るようになり、新しいアイデアが生まれやすくなります。
そして最大の魅力は、会社の文化を知っている人間がリスキリングに取り組むことによって、新しく得たスキルをどのように活かすかイメージしながらスキル習得が出来るという点です。
新しいスキルを習得しても役に立たなかったり、役に立つスキルでも会社で使用できる形に応用できなかったりすると意味を成しません。
新しいスキルを習得させるだけでなく、実際に仕事でつかえるようになって初めてリスキリングが意味を成し、効果を実感できるようになります。
リスキリングに必要な 3ステップ
リスキリングはこれまで上記で説明した通り、企業が主体的に進める必要があります。
以下の三つは、私が人事として実践する中で感じた必要最低限準備が必要なものです。
- 習得すべきスキルの可視化
- スキル習得に必要な環境整備
-
従業員に浸透させる仕組み
①習得すべきスキルの可視化
まずは企業や職種によって必要なスキルは異なります。企業が主体的に必要なスキルを明示することによって、従業員はスキル習得に迷いなく取り組むことが出来ます。従業員の自己判断で必要なスキルを判断させると、企業としては正しい方向に進まず、無駄になってしまう恐れがあります。
企業としてリスキリングに取り組む際は、企業側で習得すべきスキルを可視化すると良いです。
②スキル習得に必要な環境整備
習得すべきスキルが決まったら、そのスキルが効率的に習得できるようにどのような教材やツールを使用して学ぶのかを決めなければなりません。企業や風土によって導入すべきものは異なるので精査して導入することをおすすめします。
また、教育カリキュラムを作ることでより効率的に行えるようになります。
③従業員に浸透させる仕組み
最も重要なのが従業員に浸透させる仕組み作りです。
リスキリングの重要性を理解して、導入しても利用されなければ意味がありません。
企業主体であるリスキリングですが、従業員の主体性や自発性も伴わないと成り立たないのが難しいところです。
どんなツールで、どのようなカリキュラムで進めるのか、という明確な道筋が出来れば、後は従業員に時間や精神的な余裕を作って取り組めるようにしてあげる必要があります。
この時間を作る工程を各個人に任せることで、リスキリングが浸透しない原因となっている企業も多いと思います。企業が率先して時間や余裕を作る働きかけを行う必要があります。
とはいえ時間という物理的なものは、これまでの業務に加えて必要になってしまいます。
また、それを強いてしまうと”ブラック企業”というレッテルを貼られてしまうかもしれないので注意が必要です。
日々の業務に余裕を持たせ、従業員も主体的に取り組んでもらうことが成功のカギとなります。
日々の業務に余裕を持たせるためには一番手っ取り早いのは従業員数を採用することです。
しかし人件費も増え、仕事を減らすというのはとても勇気が必要な判断になります。
人を増やすということは少し慎重に考える必要があります。
別の選択肢として家庭生活の質の向上から主体性と自発性を促すやり方もあります。
こちらはリスキリングという観点だけでなく、従業員の満足度も向上につながり、退職抑止になるという副次的な効果も期待できるのでおすすめです。
家庭生活の質の向上を企業が支援できる仕組みとして、家事代行のベアーズが提供する福利厚生制度「ウェルビーイング」プランを導入する企業が増えています。
企業が家事代行やキッズシッター・ベビーシッターなどのサービス利用料金の一部または全額を負担することで、サービス利用を促進し、従業員のエンゲージメントを高めたり、生産性の向上など、企業と従業員の関係性を良好に保つ役割を果たします。
リスキリングの導入に活用してみてはいかがでしょうか。
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