株式会社リンクアンドモチベーション コーポレートデザイン室 マネジャー 富岡 宏子さん【その2】

対談
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ワークライフバランスインタビュー

富岡 宏子さん

「様々なライフイベントと折り合いをつけ、選択しながら挑戦し、貢献できるワークスタイル」

第2回

株式会社リンクアンドモチベーション コーポレートデザイン室
マネジャー
富岡 宏子さん

「MW’s(ミューズ)プロジェクト」が推進する「選択できるワークスタイル」

「MW's(ミューズ)プロジェクト」が推進する「選択できるワークスタイル」

高橋
富岡さんが中心となっているこの「MW’s(ミューズ)プロジェクト」についてお聞かせください。 このプロジェクトは5人の女性で企画したものなのですか?
富岡
プロジェクトメンバー5人は皆女性です。 しかし、もちろん5人だけではなく会社全体を巻き込みながら運営しておりますので、決して5人だけでやっているという訳ではありません。
高橋
「MW’sプロジェクト」の名前の由来は?
富岡
「Motivative Woman’s」を略してMW’sです。2006年の夏に全社会議で『自分たちが達成したい日本一目標』という目標設定を行いました。まさにMW‘sプロジェクトはこの会議で発案された『女性が働きたい会社No.1になろう』という目標を実行に移したことから発足しました。ですので、弊社らしい「世の中にない制度」を目指しました。
高橋
今回の対談のテーマは『女性が働きたい会社No.1のこだわり』で決まりですね!(笑) このMW’sプロジェクトの発想者はどなたなのですか?
富岡
この時期にプロジェクトをスタートさせようと言ったのは社長ですが、ネーミングはメンバーで話し合って決めました。
高橋
御社の社長は個人の成長、個人のパーソナルモチベートが会社にとって、社会にとって大事であるということを推進している方のようですね。富岡さんから見て社長はどのような方なのですか?
富岡
そうですね、本当に人が好きというか、どんな社員のことでもよく知っているという印象です。 あとは、大阪の気のいいおじさん、といった感じですね(笑)。
高橋
(笑)まずよくよく“人”を研究されてらっしゃる方なのですね。自分はこの企業の経営者でありながら、i-Companyの集合の頂点にいらっしゃるのですから、モチベーションの高い社員たちの活躍が嬉しいでしょうね。
富岡
そうかもしれませんね(笑)。
高橋
御社は先ほど仰っていた『世の中にないものを創造したい』という想いを、すぐに行動に落とされています。その素晴らしいご活動のひとつとして、弊社の家事育児代行サービスも新しい福利厚生の形としてご利用いただいているのですが、いかがでしょうか?
富岡
会社としての家事代行サービス支援を先日の社員全総会で発表したところ、評判はかなりよかったですよ。MW‘sプロジェクトの目玉でしたね(笑)。
高橋
本当ですか!?とても嬉しいことです。 御社は先日のプレス発表でも、会社としても社員のライフステージをサポートしようと『家事・育児をサポートする』と発表されていましたが、実際、富岡さんも社員のお一人として、またはMW’sの一員として、ベアーズのサービスを通しどのような効果を期待されていますか?
富岡
基本的に社内の全ての仕組みと同じように個人の選択に任せます。ただし情報をどんどん出していって社員各自で直接、自由にベアーズさんとやり取りし、自分の生活パターンに合わせて使っていただきたいと考えています。弊社には一人暮らしの社員、独身社員が多く、このような社員がかなり注目してましたね(笑)。一方子育てしている社員はまだまだ少ないですが、これから家庭を持つ社員が増えていけば、家事代行サービスの支援が仕事と子育てのバランスという面でも、大きな意味を持つことになると期待しています。
高橋
社員が、例えば結婚や出産といったライフイベントを経て、再びi-Companyとして帰ってきて、自分のライフスタイルや、プライオリティに合わせた働き方ができるということですね。つまりは社員の人生がどのように進化、変化しても会社側ができるかぎり柔軟に対応していこうということなのでしょうか?
富岡
はい、その通りですね。
高橋
人生はドラマティックですからね。 会社の経営もドラマティックなことに柔軟にならないと、という訳ですね。
富岡
人生は何が起きるかわかりませんからね。 個人に対して柔軟に対応していかないと、これからの経営は難しいと思います。
高橋
ライフイベントサポート制度には上限5万円で育児サポート手当てがあるというのですが,これは託児所に預ける場合でしょうか?
富岡
そうです。その他にベビーシッターを使う場合なども含め、育児にかかるお金の半額をサポートする制度です。 もちろんこれは御社のロイヤルベビーベアーズも対象になります。
高橋
社員の皆様にご満足いただけるよう、ベアーズも御社を全力でサポートさせていただきます。 では、ここからはLMの全社的な考えではなくて、MW’sプロジェクト、あるいはLMの中のi-Companyのひとつである富岡さんのお考えをお伺いしていきたいと思います。 まず富岡さんは対外的、そして社内的にどういったことを発信していきたいですか?
富岡
対外的には、やはり先ほど申し上げました、会社と個人の関係性の再考ということです。 『ライフイベントサポート』や『リレーションチェンジ』など、世の中の先頭を切ってLMが生み出し、できたことが、会社と個人の新しい理想的な関係性です。 関係性を変えていければ、「労働は苦役なり」という固定観念を壊し、会社は実は楽しめるところで、遊び、学び、働く、という感覚を持つことができる場所になり、また仕事でプライベートを犠牲することもなくなると思います。 このような発想の方が会社と個人のお互いにとってハッピーだし、それを私は発信していきたいですね。
高橋
素晴らしいお考えですね!では社内的にはいかがでしょうか?
富岡
LMは創業時からメンバーが走って走って毎年増収、増益というベンチャー企業です。一方常に120%で走り続け、挑戦していくワークスタイルは「長期的に所属する会社ではない」という暗黙の認識を生んでしまいました。決して悪いイメージではないのですが、何歳になっても挑戦しながら働き続けられる環境のほうがいいし、LMはそれができる会社だと私は思います。実際それを可能せしめる制度を自分たちで作ろうと思えば実現できる会社なので、「太く短くではなく、太く長く濃く働ける会社だよ」ということを明確化し伝えたいです。 i-Companyという発想で、会社と個人が互いを縛り縛られる関係ではなく、関係性において自由度の高い会社である、という部分で矛盾はあります。しかしながら両者がワークスタイルを選び合っている間は、うまく付き合っていける会社だと思います。このようなMW’sからの発信に対して、特に女性にとってはライフイベントの影響は大きく現れるので、女性社員から「安心した」という声はよく聞きます。LMのステージは変わってきて、「皆が120%で走りきるワークスタイル」だけではなくて、「様々なライフイベントと自分と仕事との折り合いを付ける選択をしながら挑戦し、貢献できるワークスタイル」という発想を社員には持ってほしいです。
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