式会社リンクアンドモチベーション コーポレートデザイン室 マネジャー 富岡 宏子さん【その3】

対談
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ワークライフバランスインタビュー

富岡 宏子さん

「様々なライフイベントと折り合いをつけ、選択しながら挑戦し、貢献できるワークスタイル」

第2回

株式会社リンクアンドモチベーション コーポレートデザイン室
マネジャー
富岡 宏子さん

モチベーションエンジニアリングカンパニー、リンクアンドモチベーションの採用基準

高橋
2000年4月創業で富岡さんはいつのご入社ですか?
富岡
私は2001年4月です。その当時は30人ほどしか社員はいませんでした。
高橋
数年で社員数が10倍ですか。 現在141名の女性社員は当時何名くらいいらっしゃったのですか?
富岡
当時は13人くらいでしたね。男女の割合は常に一定です。
高橋
採用基準に対して特別なお考えや工夫はありますか?
富岡
採用で相当絞込みをかけています。
弊社は自分達が一緒に働きたい人を弊社から口説いて採用するというスタイルであり、その基準として会社の考え方への共感度などがあります。
弊社は採用という部分を大変大事にしていて、特に新卒採用には全社員が関わるほどにコストをかけ、注力しています。
ですから6年前から社員のマインドは全く変わっていないと思います。
高橋
御社は学生さんからの人気と評価が高いということを聞きしましたが、新卒社員が入社してから、i-Companyとしての自覚を持たせるまでどのくらい時間がかかるのでしょうか?
富岡
弊社の場合内定を出した後、すぐに研修期間に入ります。
社前から1年間かけて、弊社の研修プログラムがスタートし、入社する時には既に社会人としてのスタンス形成を終わらせています。
集合型のプログラムも1日あります。
あとは補足になるのですが、内定者の父母の方を集め父母会社見学会を行っています。
ご両親様にも弊社の良さを分かってもらうことで内定辞退や気持ちの揺れを防ぐという意味があります。
実際そのようになった場合にご両親様の理解を得ていれば、そして弊社の良さを分かってもらえていればその歯止めになるからです。
高橋
就職とは、ある意味人生のお見合いですものね。
富岡
そうですね。
また、ユニークなのが、そこから入社前の7月にOJTとして各部署に配属されます。
学生でありながら会社で即戦力として仕事を経験して頂きます。
高橋
そうすると、入社する際には社会人としての自覚、i-Companyの考え方がきちんとベースにできあがっているということですね。
富岡
はい。
さらに入社すると3ヶ月間ほど仕事体験のプログラムがあります。
全ての職種を経験してもらいます。
高橋
なるほど。
あと、LMで活躍できる社員の要素をお教えください。
富岡
弊社で活躍できる社員は、創業以来変わっていない弊社の採用基準、「熱くて、強くて、したたか?」という要素に合致する社員です。
熱い人とは、表面上はクールでも、ふつふつと熱い想いを持っている人、強い人とは、お客様の組織を変えるということはハードワークでかつ強い信念も必要ですから、体力的にも精神的にも強い人、気持ちいい人とは、気持ちいいコミュニケーションができる人のことです。
様々な組織の関係性を変えるためには、そこに身を投じ、気持ちのいいコミュニケーションをしていかなければ対応できません。

リンクアンドモチベーションの今後

リンクアンドモチベーションの今後

高橋
ずっとお話を伺っていく中で感じたことは、LMは「企業と社員の関係性のスタイルの確立をリーディングしていく企業でありつづけたい」ということですね。
お客様にあたる企業様の人材をデザイニング、育成についてもアドバイスをする訳ですから、自社はその何歩も先を行ってなければならないということなんですよね。
ところで御社での退職率はどのくらいなのでしょうか?
富岡
退職率はすごく低いですね。新卒でもほとんど退職しないです。
高橋
それこそLMのDNAがすり込まれているからでしょうか。
今後も御社としては新卒者のような真っ白な人材にどんどんLMのDNAを植え付けていこうということでしょうか?
富岡
そうですね、やはり世の中を元気にする、世の中の仕組みを改善する、と考えた時に現在の弊社の300人ではまだまだパワーが足りません。
企業以外にも学校、スポーツチームなど、様々なところが「組織改善活動」をおこなっていますので、私達自身が常に成長・拡大し、社会に好影響を与えていかないといけないので、どんどんこのフィールドで活躍できそうな人を採用します。
また拡大をすることによってLMの組織としての実績にもなります。
30人でも10000人でも社員が常にモチベーションを高く保ち続けることができれば、それは日本初の企業だと思いますし、どんな事業規模のお客様に対しても最適なコンサルティングを、自信をもってご提供できることに繋がります。
高橋
では御社の今後の課題は何ですか?
富岡
管理職の育成です。
組織の拡大を考えると、そのマネジメントが大切になるからです。
そして新卒を沢山採用し育成をするのですが、そのスピードを高めていかないと、お客様の満足度を高められないと思います。
また逆に浅いスキルの者でも遂行できるパッケージなども充実させていきたいと思います。
社員の成長だけを待っていると、会社の目標に追いつけないですから、浅いスキルの者でも提供出来る標準化した商品を増やしていく。
コンサルティングはどうしても個人のスキルによりがちで、モチベーションエンジニアリングという技術をしっかりと体系立てていかないと、一般的なコンサルタントの集団にすぎず、LMらしい組織としてのパワーを発揮できません。
高橋
それでは最後に、LMの今後の大きな展望についてお伺いします。
富岡
どんな事業をやるにせよ、やはり自分たちが最高のモチベーションを持つ会社であるということを自他共に認め、認められ続けたいです。 また、それを世の中にアピールします。
自分たちが実践してそれを外に広めていくスタイルを崩してしまうと、ビジネスの方も停滞しますし、世の中にモチベーションエンジニアリングの実効性をアピールできません。
そしてバージョンアップし続けつつも、「モチベーションの高い会社っていうのは何なのだろう」ということを私たち自身考え続けなければならないと思います。
拡大しつつも常にモチベーションカンパニーのナンバーワンであり続けていきたい!
高橋
これからもLMさんには日本発のモチベーションエンジニアリングカンパニーとしてますます力強く活躍していただけたらと思います。 本日はお話有り難うございました。
富岡
有り難うございました。

≪対談を終えて≫

対談を行った、鮮やかな黄色の壁で円形のテーブルが中心にある『ダヴィンチ』という名の部屋が印象に残っています。
他にもアインシュタイン、モンロー、リョーマ(坂本龍馬)など歴史上の偉人の名を冠した部屋があり、それぞれ違ったコンセプトを持ち、目的によって使い分けていると伺いました。
とても面白い発想ですよね。しかしそれは自由な発想とそれを受け止める土壌を、企業レベルで持っているからこそできる、容易ならざること。
その企業を作り上げている富岡さんのお話からは、彼女自身の「世の中の仕組みをさらに良くしたい」という気持ちが何よりも伝わってきました。
その熱意はいつかきっと富岡さん、ひいてはLMを”ダヴィンチ”や”龍馬”のようにしてくれることでしょう。

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