株式会社イマジンプラス 代表取締役社長 笹川祐子さん【その2】

対談
FacebookTwitterHatena

ワークライフバランスインタビュー

笹川祐子さん

ロボットに負けない! 新しい価値観を創り出せる人になる

30

株式会社イマジンプラス
代表取締役社長
笹川祐子さん

3度目の正直で入った会社で、社長への道を歩みだした

笹川
アルバイト先の社長や店長、大学教授などに「人生の転機はなんでしたか」「お母様の教えで覚えていることはなんですか」などいろいろ聞いていくうちに、やはり運がとても大事だと思うようになりました。幸せに成功している人の共通項は、明るく元気で考え方が前向きなこと。使う言葉が違うんです。
高橋
よく私の言葉についても、そう言ってくれますよね。
笹川
ゆっきー(高橋ゆき)の言葉は、心に刺さりますよね。あと共通点は、いい習慣を持っていること。1日の生活の流れを聞くと、早起きして、お世話になった方にお礼状を書くなど、毎日良い習慣を心がけている。それらが運を引き込んでいるんだと思いました。
高橋
笹川さんは、何か習慣にしていることはありますか?
笹川
思考の習慣としては、何でもプラスに考えるようにしています。これはもうトレーニングですね。行動の習慣としては、毎朝会社に来たら神棚の榊と水を取り替えます。そして社員・スタッフ、お客様、取引先様、この三方に向けて祝詞をあげます。寝る前は、真言と般若心経を唱える。これはもう10年くらい続けています。
高橋
毎日ですか?
笹川
365日。どんなに酔っ払って帰ってもやりますよ(笑)。
高橋
すごいですねえ。笹川さんにとって、幸せな成功とは何ですか?
笹川
若い人に幸せとはどういうことかと聞くと、「やりたいことをやれる」と答える人が多いように思います。おそらく、仕事で自己実現をするといったことを想定しているのでしょうね。私はそれにプラスして、お金と健康と人間関係で充足することが大事だと考えています。
高橋
たしかにそうですね。そして、そんな笹川さんは20年前に起業されたわけですが、それはどういう流れだったのでしょうか。
笹川
私は新卒で入った会社を1年で辞め、次に入った会社を1年半で辞めてしまったんですよ。
高橋
私も新卒で入った会社は、1年いませんでした(笑)。
笹川
そのとき25歳。これからどうしようかとすごく悩んだのですが、3つ目の会社でいろいろなことをやらせてもらえ、水をえた魚のように活き活きと働くことができました。そこはパソコンスクールを経営する会社で、営業やマーケティング、新規出店など起業に必要なことをすべて学ばせてもらいました。そこでの経験が運命を変えたんです。そのうち、社長になろうとは思わないけれど、経営に携わりたいと思うようになりました。
高橋
その会社で学んだ一番のことはなんですか?
笹川
社長と資金繰りを担当できたことが、とてもよかったですね。学校経営は利益率が高いので、それまでは社長に対しても「もっとボーナスを上げてくださいよ」などと軽口を叩いていたんです。だけど資金繰りをやってみると、会社のお金は日々動いていて、ひとつのタイミングで一気にお金を出してしまうと、資金繰りが止まってしまうこともある。そういったことを 20代のうちに学べたのは大きな財産です。
高橋
そうした機会を与えてくれた社長さんに感謝ですね。
笹川
本当にそうです。がむしゃらに働いているうちに東京の事業家にヘッドハンティングされました。そのまま札幌の会社にいれば、社長、常務の次のナンバー3として、30歳で最年少役員になれたかもしれません。だけど、 27歳くらいから東京への憧れが強くなっていたんです。当時のトレンディドラマには、よく新宿中央公園が登場してませんでした?
高橋
してましたねえ。デートスポットだったんですよね。
笹川
それを見るたびに「私、いつかここでデートするんだ」と強くイメージしていたんです。
高橋
ああ! だから、イマジンプラスは新宿にオフィスがあるんですね(笑)。
笹川
実際に私が東京に出てきたとき、新宿中央公園はもうホームレスがいっぱいで、そんな雰囲気ではなかったんですけどね(笑)。だけど新宿中央公園に隣接している熊野神社に定期的にお参りするようになったので、結果的に新宿中央公園に通うようになったんです。強く思ったことは実現するんだな、と実感しました。
高橋
私も同じようなことを体験しました。香港に出張した時に、こんな素晴らしい夜景を日常的に見られたらいいな、ここで働けたらいいなと思ったんです。そうしたら、実際に香港に移住して働くことになりました。願えば叶うんですよね。笹川さんは今、未来に対してイメージしていることはありますか?
笹川
いくつもありますよ。私、10年先の日付で、未来日記を書いているんです。例えば、「2026年4月○日、今日は香港でビジネスミーティング。私が現地法人の社長に任せた○○さんは、グループ全体の売上をあげて、元気にやっています。ホテルの窓から見える日差しがきれいで、海の水面がきらめいています。夜はゆっきーと合流です。香港一夜景がきれいな、最高級のレストランを予約しています。きっと、ゆっきーのことだから私の10倍以上のパワーでやってきて、にぎやかな会食になるでしょう」みたいな。
高橋
私も登場するんですね!
笹川
そう、自分だけのことではなく 自分の周りの人が成功しているというイメージも入れるんです。あと 五感にうったえる要素を入れて書きます。
高橋
未来日記に書いたことは、どうなりましたか?
職人2.0から3.0へ。これからの人材に必要な力とは
2 / 3 1 2 3