ワークライフバランスインタビュー
「事業拡大こそが社会貢献」
第5回
株式会社トレジャー・ファクトリー 代表取締役社長
野坂 英吾さん
ワークライフバランスへの取り組み方 - 『仕事とプライベートの充実』
- 高橋:
- 御社のワークライフバランスへの取り組み方について教えていただけますでしょうか。
- 野坂:
- 仕事とプライベート、両方の充実をぜひスタッフ・社員の皆には感じながら働いて欲しいと考えています。ベアーズさんのサービスを福利厚生の中に加えさせていただいておりますように、プライベートの充実を図り、いきいきと働けるための取り組みを会社としてもサポートしますし、社員にはそういう働き方を実践して欲しいと思います。
野坂社長のハッピーバランス - 『制限時間13時間、100キロマラソン!』
- 高橋:
- 野坂さんご自身のハッピーバランスはどうお取りになってらっしゃいますか。
- 野坂:
- 私はスポーツ、もしくは家族と接することで、バランスを取っています。
- 高橋:
- スポーツで自分をフル回転させている経営者の方は多くいらっしゃいますが、その中でも野坂さんはかなり熱心にやってらっしゃるということをお聞きしております。具体的にどのくらいなのでしょうか。
- 野坂:
- 週に3~4日はトレーニングしています。
最近は特に、6月、サロマ湖の100キロマラソンで13時間以内の完走に挑戦する予定ですので、1回1時間から2時間、10キロから20キロほど走っています。 - 高橋:
- 100キロマラソン!すごいですね・・・。
野坂さんがそのようなチャレンジをし、自分を高めることは、経営に対する考え方、あるいは姿勢に影響があるのでしょうか。 - 野坂:
- 大きく分けて2つあります。
マラソンも練習無しには突然良いタイムは出ることはありません。仕事も普段の取り組みが本番での結果に繋がります。
“普段からの積み重ねが大事な場面での成果を生み出すので、日々しっかり積み重ねていかなければならない”これが、私がスポーツを通して実践している姿勢の一つ目です。次に、“達成感は、タフな状況でも頑張れる力をもたらす”ということです。
例えば、走っている間は『なぜこんな大変なことやってるんだ』と思うものですが、ゴールテープを切ると脳裏からここまでのつらかった思いが消え、達成感で満たされます。
経営においても1年の節目や取り組みの成果が出た時など、それまで困難な道を歩み、辛さを乗り越えて得た成果と達成感は、きっと100キロマラソンの完走のそれにも劣りません。その達成感があるからこそ、どんなタフな状況でも高いモチベーションを維持して仕事を続けていけるのだと思います。 - 高橋:
- ええ、確かに私もそう思います。
- 野坂:
- また、マラソンに関してさらに言いますと、マラソンは己との戦いであり、結果は他人のせいにできません。それと同じで、あくまで自分が結果の原因だということを、仕事の中でも考える姿勢。自分がその結果を導いたとしたら、どんな理由があるのだろうと考え続け、そして改善を図っていくことが仕事をうまくやっていけるコツではないでしょうか。
私は元高校球児で、また同時に様々なスポーツをやってきて、そこから学び得たものが沢山あります。
これらを経営に活かしつつ、スポーツに限らずプライベートで新しい挑戦を続け、活力をもらい、新しい発見をし、それをまた経営に活かしていこうと思っています。
これが私のハッピーバランスの形です。 - 高橋:
- プライベートでの充実が、新しい挑戦であり、それが仕事にも活かされる。
野坂さんらしいハッピーバランスですね。
トレジャー・ファクトリー、そして野坂英吾の展望 - 『挑戦』
- 高橋:
- では、今後のトレジャー・ファクトリーさんの展望を聞かせていただけますでしょうか。
- 野坂:
- 今回上場という一つの大きなステージを迎えましたので、まずさらに多くの皆様に御利用いただけるようなサービスを展開すること。海外への事業展開も視野に入れています。その過程で、総合リサイクルに限らず、現在展開中の『トレジャーファクトリースタイル』(※2006年10月にオープンした衣料・服飾雑貨専門の店舗)のような様々な専門分野の店舗運営を開発していきたいと考えています。
そして、もっと幅広い立場から、環境というテーマで事業に取り組める企業を目指したい。たとえばリサイクル素材を活用した商品制作、販売などにも関わっていきたいと考えています。 - 高橋:
- なるほど。
人材、もしくは社員の育成という面での展望はございますか。 - 野坂:
- 自ら考えて行動していくことのできる人材の育成をしていきたい。
事業の拡大とリサイクルのニーズの変化、どちらにも応えていけるように考え、それを具現化し、実行に移せる社員が理想的です。
また、社会に対しリサイクルや環境についてのメッセージを発信できるように社員を成長させていくことも大切ですので、そのマインドの部分の育成も強化したいと考えています。 - 高橋:
- では、最後の質問です。
新聞やテレビでは聞けない、素の野坂英吾としての展望はいかがでしょうか。 - 野坂:
- 会社という組織から離れ、個人だからこそできる社会貢献活動、ボランティア活動にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
そしてこれからも、仕事においても、プライベートにおいても新たな取り組みにどんどん挑戦を続けていきたいと思います。

100キロマラソンへの挑戦・・・野坂社長のバイタリティにはおどろきです。
野坂社長の場合は、このようなプライベートでの挑戦が経営に生かされてハッピーバランスとなっているように、“循環”が存在しています。
同様に企業も社会のニーズと活動内容がバランスをとって“循環”していることが、成功するための必要条件だと思います。
地球に住む者として看過できない環境問題と、リサイクルビジネスを結びつけたトレジャー・ファクトリーもまさにその“循環”を持つ企業ですね。
そして「もったいない」を解消するリサイクルも“循環”の形の一つです。
人でもモノでも“循環”がうまく行われていることは、理想的な社会の大きな指標ではないでしょうか。
ベアーズも、生活と仕事(志事)がうまく“循環”するハッピーバランスを皆様に持っていただけるよう全力でサポートさせていただきます。
野坂社長、すてきなお話をありがとうございました。
私も“バランス”と“循環”についてじっくり考えたいと思います。