エアコンの結露はなぜ起こる?原因と対策・水滴の予防方法を解説
エアコン掃除
更新日:2025.05.31

「エアコン吹き出し口から水が飛んできた」「ルームエアコンで結露が起こり、水漏れに悩んでいる…」といった声をよく耳にします。エアコンの結露は、対策を怠るとカビの発生やエアコン本体からの嫌な臭い、さらには水漏れトラブルにつながる恐れがあります。
本記事では、ルームエアコンの結露が発生する主な原因を詳しく解説し、つけっぱなし時の結露対策や吹き出し口の結露対策、水漏れを防ぐ予防方法まで幅広く紹介します。トラブルを未然に防ぐためのポイントもまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
「エアコンの吹き出し口から水滴が飛んでくる…」結露ができる仕組み
エアコンの冷房や除湿機能を使うと、室内機内部で空気が冷やされて温度が下がり、空気中の水分が水滴となって現れるのは、空調システムが正常に機能している証拠です。エアコンの冷房運転は、室内の温かい空気を取り込み、内部の熱交換器で冷却したうえ空気を再び室内に送り返します。この過程で、空気中の水蒸気が熱交換器で冷やされ、結露が発生します。
通常、この結露はドレンホースを通じて外部へ排出されます。しかし、吹き出し口から水が飛び散ったり、エアコン本体から水が大量に流れ出たりする場合は、ドレンホースの詰まりやフィルターの汚れなど、何らかの異常が発生している可能性があります。
エアコンの結露がひどい?結露が発生する原因8選
エアコン内部で結露が発生するのは、温かい空気を冷却する際の温度差によるものです。軽度のものであれば心配する必要なありませんが、吹き出し口から水滴が飛び散ったり、室内機と壁の間から水が大量に漏れていたりする場合には、トラブルが発生している可能性があります。
以下に、エアコンの結露がひどくなる主な原因を8つあげました。
・エアコン内部のフィルターが汚れている
・エアコンのルーバーの向きが適切でない
・ドレンパンが劣化・破損している
・ドレンホースが詰まっている
・ドレンホースが逆勾配になっている
・熱交換器が汚れている
・排水設備が破損している
・エアコンの取り付けが悪い・正しく設置されていない
それぞれの原因を、詳しく見てみましょう。
エアコン内部のフィルターが汚れている
エアコンのフィルターが汚れたまま使い続けると、吹き出し口に水滴が付着する原因につながります。フィルターは、エアコンが吸い込む空気をきれいにする役割をしています。
しかし、フィルターにホコリや汚れが溜まると目詰まりを起こし、冷暖房の効率が低下します。その結果、冷却された空気が吹き出し口周辺に滞留し、結露が発生しやすくなります。結露が目立つ場合や、エアコンの効きが悪いと感じたら、フィルター掃除を試してみましょう。
エアコンのルーバーの向きが適切でない
エアコンのルーバー(風向きを調整する部品)の角度が不適切だと、水滴が飛び散る場合があります。ルーバーが下向きだと、冷却された風が真下に向かって放出されます。すると、床に当たって反射しルーバーが冷やされ、結露が発生します。
また、ルーバーが下向きの場合、室内の温かい空気と冷やされたルーバーが接触します。この温度差により、ルーバーに結露が発生するのです。ルーバーの向きは、天井に対して平行またはやや上向きに設定するのが理想です。これにより、結露の発生を抑えられるだけでなく、冷房効率も向上します。
ドレンパンが劣化・破損している
エアコン内部から水が漏れる場合、ドレンパンの劣化や破損が原因である可能性が高いです。ドレンパンは、エアコンの室内機内部で発生する結露水を一時的に溜めておくための部品です。
ドレンパンは、通常、熱交換器の直下に設置されており、傾斜がついているため、溜まった水がドレンホースを通して室外に排出されるようになっています。ただし、ドレンパンに汚れやカビが蓄積して容量が減ると、水が溢れやすくなります。
また、長期間使用している場合、ドレンパンが劣化し亀裂が生じて水漏れの原因につながる場合もあります。ドレンパンの取り外しができるか、できないかは、エアコンの機種によって異なります。無理に外そうとすると、故障の原因につながる恐れがあるため、自分で掃除や交換をするよりも、専門業者に依頼することをおすすめします。
ドレンホースが詰まっている
室内機から水が垂れている場合、ドレンホースの詰まりが疑われます。ドレンホースは、エアコンから出る水を外に捨てるためのホースです。ホースの先端が詰まっていたり、塞がれていたりすると排水できなくなり、その結果、水漏れが発生します。
詰まりの原因は、虫の死骸や落ち葉、砂などがあげられます。さらに、ホースが長すぎたり曲がりすぎていたりすると、排水できず逆流してしまう恐れがあります。ホースの先端が地面に接触している場合も注意が必要です。ドレンホースの先端は、地面から5cm以上離すのが理想です。なお、ドレンホースの清掃方法は以下のとおりです。ぜひ参考にしてください。
1.エアコンの電源を切る
2.ホース内のゴミや石などの詰まりを取り除く
3.ドレンホースの先端に布を巻きつけ、掃除機で吸いこむ
このとき、掃除機で吸い込むのは2〜3秒ほどにしましょう。長く吸い込んでしまうと、掃除機にホース内の水が入り、故障する恐れがあります。掃除機の利用に抵抗がある方は、ドレン詰まり専用のポンプを利用すると良いでしょう。ドレンホースの清掃頻度は、エアコンの使用頻度や設置環境によって異なりますが、一般的には年1~2回が目安です。
ドレンホースが逆勾配になっている
逆勾配とは、本来排水を促すために設けた傾斜が逆方向についている状態を指します。この状態では、排水がスムーズに行われず、結露水が逆流してエアコン内部から水漏れを引き起こす場合があります。
本来、ドレンホースは水をスムーズに外部へ排出するため、外に向かって下り勾配になるよう設置されます。ただし、エアコンの取り付け時にドレンホースの角度が適切に調整されていない場合、逆勾配が発生します。寿命や劣化によりホースがたるんでいたり、ホースが長すぎたり、途中で無理に曲げられたりしている場合には要注意です。
これらの症状が見られる場合には、エアコンを取り付けた業者や購入店舗に相談するのが確実です。とくに設置直後から水漏れが見られる場合は、早めの点検をおすすめします。
熱交換器が汚れている
エアコン内部の熱交換器に汚れが蓄積している場合も、エアコンから水が漏れる原因の1つとして考えられます。熱交換器が汚れると、結露水が正常に排水されず、異常な方向に流れてしまい水漏れを引き起こします。
また、室内機の熱交換器は、室内の空気を温めたり冷やしたりする重要な役割を担っています。熱交換器にホコリやゴミなどの汚れが蓄積すると、熱交換の効率が低下します。すると、霜が発生し、それが溶け出すため、エアコンの水漏れ・水滴などの原因につながります。熱交換器は、エアコンの内部に組み込まれていて、取り外しが複雑なため、一般家庭で掃除するのは困難です。専門業者によるエアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。
排水設備が破損している
エアコンの排水設備が破損・故障していると、エアコンの室内機から大量に水が漏れ出す可能性があります。エアコンの排水設備には、ドレンホースのほかに、排水ポンプ(ドレンポンプ)、冷媒配管などがあります。例えば、排水ポンプは、電動モーターを使用してドレンパンに溜まった結露水を排水ホースに送り出す役割を担っています。しかし、以下のような理由で排水ポンプが故障する場合があります。
・モーターの劣化
・排水ポンプの詰まり
・電源や接続不良
経年劣化により、排水ポンプが作動せずエアコン内部に結露水が溜まり続けると、排水異常を引き起こす可能性があります。排水ポンプの汚れや詰まり、配線が断線している場合も、水漏れが起こる可能性が高いです。
また、経年劣化により、エアコンの室内機と室外機を繋ぐ冷媒配管の保湿剤が剥がれ落ち、亀裂が入っている場合もエアコンの水漏れの原因のひとつです。
冷媒配管の寿命は、使用環境や条件によって異なるものの、約15年~30年といわれています。エアコンの買い替え時に冷媒配管を再利用している場合には、経年劣化が起こる可能性があることに留意しましょう。
エアコンの取り付けが悪い・正しく設置されていない
エアコンを新しく設置したばかりなのに、水漏れする場合には、エアコンの室内機や排水設備の取り付けが適切ではない可能性があります。この場合、家庭内で対処するのは難しいため、取り付け業者や購入店舗に相談しましょう。
また、エアコンの水漏れは、室外機の設置状態が悪い場合にも起こります。室外機の下にあるドレンホースの排水口が下向きになっているか、たるんでいないか、長すぎないかをチェックしましょう。ドレンホースの先端は、地面から5cm以上離した高さで固定するのが望ましいです。
エアコン・クーラーの結露対策・防止方法
エアコンの結露対策には、エアコンの掃除が必要不可欠です。家庭内で内部部品の全てをすっきり掃除するというのは難しいものの、普段のお手入れで結露の発生をある程度は予防できます。以下は、エアコン・クーラー(空調機)の結露対策・防止方法について解説します。
・フィルタ―の掃除をする
・ドレンホースの清掃をする
・熱交換器(冷却フィン)の掃除をする
・掃除が難しい箇所はプロのエアコンクリーニングに依頼する
それぞれを、詳しく見てみましょう。
フィルターの掃除をする
エアコンのフィルターが目詰まりしていると、冷暖房の効率が低下し、冷却した風がスムーズに放出されなくなります。その結果、吹き出し口付近に風が滞留し、結露が発生しやすくなります。また、目詰まりしたフィルターはエアコンの負担を増大させ、電気代の増加や故障の原因になることもあります。そのため、フィルターの定期的な清掃は非常に重要です。
【用意するもの】
・新聞紙
・マスク
・掃除機
・雑巾
・使い古しの歯ブラシ
まずは、感電しないよう、エアコンのコンセントを必ず抜いてからフィルターの掃除を始めてください。エアコンの本体カバーを開け、吹き出し口付近にある網目状のフィルターを確認します。一般的にフィルターは、下部のつまみを持って、手前に引くと簡単に取り外せます。取り外し方は機種やメーカーによって異なるため、事前に取扱説明書を確認しましょう。
フィルターを新聞紙の上に置き、掃除機で表面に付着したホコリやゴミを吸い取ります。この時、力を入れすぎたり掃除機の吸引力を強めたりすると変形・破損する恐れがあるため、注意が必要です。
汚れがひどい時は、使い古しのハブラシなどを使って水洗いしてください。掃除機は表面からかけますが、水洗いする際は裏面をこすり洗いするとホコリやゴミが落ちやすくなります。
最後に雑巾で水気を拭き取り、風通しが良い場所で陰干しします。完全に乾いていない状態で装着すると、カビが発生する恐れがあります。しっかり乾かしてから、元の位置に装着しましょう。
フィルターは、ホコリやゴミだけでなく、目に見えない花粉やカビの胞子などで想像以上に汚れています。これらを吸い込まないよう、作業中はマスクを装着するようにしましょう。
定期的にフィルターを掃除すると、エアコンを効率よく運転させられるため、電気代の節約や寿命の延長にもつながります。季節の変わり目、使用頻度が高いシーズンには、月に1〜2回程度を目安に掃除すると良いでしょう。
ドレンホースの清掃をする
ドレンホースの清掃も、エアコンの結露防止に有効です。本来、エアコンの冷房や除湿運転時には、室内の暖かい空気がエアコン内部で急激に冷やされ、大量の結露が発生しています。
この結露水はドレンパンという受け皿に溜まり、ドレンホースを通じて室外に排出される仕組みです。しかし、ドレンホースが汚れやゴミで詰まってしまうと、結露水がうまく排出されずに逆流し、エアコンの結露・水漏れの原因につながります。
ドレンホースの先端は屋外の室外機の下に設置されており、小石や砂、ゴミ、虫の死骸などで詰まりやすい状態です。さらに、ホースの内部は湿気が高い環境でカビが生えやすくなっています。
そのため、エアコンの結露が発生した際は室内機だけでなく、屋外に設置されているドレンホースも確認し、詰まりを解消することが重要です。
【用意するもの】
・割り箸または使い古しの歯ブラシ
・掃除機またはドレンポンプ
・布
・輪ゴム
【手順】
1.エアコンの電源を切り、コンセントからプラグを外す
2.割り箸や古歯ブラシを使い、ドレンホースの排出口付近にたまった大きなゴミを取り除く
3.ドレンポンプをドレンホースの先端に差し込み、ハンドルを引いてゴミを吸い出す
※掃除機を使う場合は、ドレンホースの先端を布で覆い、輪ゴムで隙間がないように固定し掃除機のノズルをドレンホースの先端に当てて布越しに吸い込む(水の音が聞こえたら、掃除機のノズルを離してください)
熱交換器(冷却フィン)の掃除をする
熱交換器に汚れが蓄積していると、結露水が適切に排出されない場合があります。さらに、熱交換が正常に行われず、霜が発生し、それが溶けて水漏れの原因につながります。これらのトラブルを防ぐためにも、熱交換器も定期的に清掃することが大切です。
エアコンの機種やメーカーによっては、熱交換器の取り外しが可能なものもありますが、ここでは市販のエアコン洗浄用スプレーを使った簡単な清掃方法を紹介します。
【用意するもの】
・エアコン洗浄用スプレー
・脚立
熱交換器を清掃する際は、まずエアコンのコンセントを抜き、完全に電源が切れていることを確認します。エアコンカバーとフィルターを外すと、薄いアルミ板が並んでいる部品が見えますが、これが熱交換器です。
熱交換器から5cm程離れた位置からエアコン洗浄用スプレーを吹きかけます。この時、他の部品にスプレー剤がかからないよう、注意しましょう。
10分程そのまま放置した後は、フィルターとエアコンカバーを取り付けて終了です。最後に、1時間程送風運転をして、エアコン内部をしっかり乾かしてください。乾燥が不十分だと、エアコン内部の湿度が上がり、カビの発生につながるため、注意が必要です。
熱交換器の清掃は、年に1回程度の頻度で行うと良いでしょう。
エアコン洗浄用スプレーを使うと簡単に清掃できますが、内部部品にスプレー剤が付着しサビの原因につながる場合があります。スプレー剤が完全に乾かず、カビが繁殖しやすくなるリスクもあります。また、機種やメーカーによっては、エアコン洗浄用スプレーを推奨していないケースもあります。そのため、熱交換器の清掃は、自己責任で行うようにしましょう。
汚れがひどい、内部部品が複雑な場合には、無理をせず、専門業者に依頼することをおすすめします。
掃除が難しい箇所はプロのエアコンクリーニングに依頼する
エアコンの普段のお手入れは、エアコンカバー、フィルター、吹き出し口までが限界です。奥の部品など、エアコンの隅々まですっきりきれいにするためには、分解掃除が必要です。無理に奥の方まで掃除しようとすると、故障や破損につながる恐れもあります。
そのため、エアコンの清掃はプロのエアコンクリーニングに依頼するのがおすすめです。プロのエアコンクリーニングでは、専用の機材と洗浄剤を使用し、エアコンの内部まで徹底的に清掃します。カビやホコリ、汚れを完全に取り除き、エアコンの冷暖房効率を上げる効果が期待できます。
エアコンクリーニングを依頼すると、費用はかかりますが、定期的にクリーニングすればエアコンの寿命を延ばし、修理費や買い替え費用の削減にもつながります。
エアコンの結露や水漏れが気になる方はもちろん、「長期間エアコンの手入れを行なっていない」「エアコン清掃が面倒」という方は、エアコンクリーニングの利用を検討してみるのもひとつの方法です。
エアコンの結露を放置するとカビの原因になる
「エアコンの結露は、そのままにしておいても大丈夫?」と疑問に思う方も多いでしょう。エアコンの結露はカビや、嫌な臭いの原因となるため、放置せずに適切に対策することが重要です。
カビは、「60%以上の湿度」「25〜28℃の温度」「ホコリやゴミなどの栄養源」と3つの条件が揃うと繁殖するといわれています。エアコン内部に結露が溜まると湿度が上がるだけでなく、カビが繁殖しやすい温度や栄養源も揃ってしまうため、注意が必要です。また、エアコン内部でカビが発生していると、エアコンを運転した時に、カビの臭いがする場合もあります。
結露だけでなく、カビを放置したままエアコンを使用し続けると、カビの胞子や死骸がエアコンの風に乗って放出され、空中に拡散されてしまいます。カビを吸い込んでしまうと、アレルギー疾患や肺炎など、人体に影響を及ぼす可能性があります。そのため、エアコンの結露をしっかり対策し、カビを予防することが重要です。
なお、エアコンのカビによって引き起こされる主な疾患には、以下のものがあげられます。
・アレルギー疾患:くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、咳、喘息の悪化など
・真菌性副鼻腔炎:鼻詰まり、鼻水、頭痛など
・過敏性肺炎:咳、発熱、息切れ、倦怠感
・皮膚炎:皮膚のかゆみ、発疹、炎症
エアコンのカビによる疾患について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
エアコンの結露(水漏れ・水滴発生)を予防する方法
「エアコンから水が垂れてくるのを防ぐ方法はある?」と考えている方もいるでしょう。
エアコンの結露による水滴・水漏れの発生を防ぐためには、以下の方法を試してみてください。
・除湿(ドライ)機能を活用する
・設定温度を見直してみる
・夏場・冬場ともに定期的に換気をする
・風向きを上向きに変更する
・内部クリーンなど結露防止運転機能を活用する
・結露防止アイテム・グッズを活用する
・エアコンの風量を強くする
それぞれ詳しく見てみましょう。
除湿(ドライ)機能を活用する
除湿機能を使って部屋の湿度を下げると、エアコンの結露を抑えるのに効果的です。エアコンの結露は、吸い込んだ空気と熱交換器の温度差により起こる現象です。除湿機能を使えば、室内の湿度を下げられるため、結露の発生を抑えられます。ただし、除湿機能を活用する際は、温度の下げすぎに注意が必要です。
設定温度を見直してみる
適切な設定温度に見直すことも、エアコンの結露防止に効果的です。そもそも空気は、スポンジのように水分を吸い込む性質があり、その量は温度によって異なります。温度が高いほど多くの水分を保持でき、温度が低いほど保持できる水分量が減ります。
冷房運転では、暖かい空気が冷やされるため、保持できなくなった水分が水滴となり、結露が発生します。とくに、室温と設定温度の差が大きいほど、空気中の水分が一気に冷やされるため、大量の結露が発生しやすくなります。
エアコンの冷房運転は、25℃〜28℃が推奨温度とされています。夏場、暑いからといって、設定温度を一気に下げるのではなく、こまめに調整することが大切です。また、扇風機を併用したり、遮光性が高いカーテンなどで日光を遮断したりすると、効率よく室内温度を下げられるので、ぜひ参考にしてください。
夏場・冬場ともに定期的に換気をする
定期的な換気も、エアコンの結露防止に有効です。結露が発生する主な原因には、内部と外部の気温差や湿度が関係しています。室内の湿度が高いと、エアコンに結露が発生しやすいため、定期的に窓を開けて室内にこもった湿気を外に逃すと良いでしょう。
また、換気により室内の空気を循環できるため、エアコン内部に湿気が溜まりにくくなります。
夏場は、晴れた日の午前中など、比較的涼しい時間帯に換気するのがおすすめです。このとき、省エネ性と快適性のことも考え、冷房は止めずに運転したまま換気してください。
窓は2カ所開けると空気の通り道ができるため、効率よく換気できます。窓が1カ所しかない場合には、窓と部屋のドアを開け、扇風機やサーキュレーターを外に向けて稼働すると良いでしょう。
冬場の換気方法も、夏場と同様です。ただし、室内温度と湿度が低すぎると、健康への悪影響が懸念されます。部屋がある程度温まってから換気し、室温が18℃以下、湿度が40%以下にならないよう、注意しましょう。
風向きを上向きに変更する
エアコンの吹き出し口の結露対策には、風向きを上向きに変更するのが有効です。ルーバーが真下を向いていると、冷却されたエアコンの風が床に反射しルーバーに当たるため、結露が発生します。また、冷えた状態のルーバーが真下を向いていると、室内の温かい空気に触れてしまい、水滴が付着します。そのため、ルーバーは天井に対して水平、またはやや上向きにするのが望ましいです。
なお、エアコンの冷たい風にあたりたいからといって、ルーバーを下向きにしていると、結露が発生しやすいだけでなく冷房効率も下がります。その理由は、温かい空気は上に溜まり、冷たい空気は下に溜まる性質があるからです。そのため冷房運転時は、風向きをやや上向きに設定すると、効率よく室内温度を下げられます。冷房シーズンに、ぜひ試してみてください。
内部クリーンなど結露防止運転機能を活用する
最近のエアコンには、内部クリーンなど、結露防止に効果的な機能が搭載されています。これらを利用し、エアコン内部を定期的にメンテナンスすることも、エアコンの結露防止に有効です。エアコンの機種やメーカーによって異なりますが、結露防止運転機能の種類には、内部クリーン、カビ防止運転、内部乾燥機能などがあります。
いずれも、送風や微弱の暖房機能を使って、エアコン内部の湿気を取り除く仕組みです。自宅のエアコンにこれらの機能が搭載されている場合には、積極的に活用すると結露防止に役立ちます。
結露防止運転機能が搭載されていない場合には、3〜4時間ほどの送風運転で代用可能です。送風運転もついてなければ、冷房の温度設定を1番高い温度にしたうえで3〜4時間ほど運転してください。この時、窓を開けて換気しながら送風運転すると、空気の循環が良くなり、結露防止の効果が増します。
ただし、夏場など暑い時期に、長時間に渡り送風運転のみで過ごすと、熱中症になる恐れがあるため注意が必要です。
エアコンの内部クリーンについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
エアコンの内部クリーンとは?機能・効果・仕組み・電気代を徹底解説
結露防止アイテム・グッズを活用する
エアコンの吹き出し口の結露や、エアコンから水滴が飛んでくる場合には、エアコンの結露防止アイテムを活用するのもひとつの方法です。
例えば、結露防止用テープをエアコンの吹き出し口やルーバーに貼り付けると、結露を防げます。結露防止用テープは、本来窓や壁などの結露を抑える目的で販売されていますが、エアコンの結露にも有効です。吸水した水分を保持した後は、自然蒸発をし、また結露を吸水するサイクルを繰り返します。
なお、結露防止用テープはホームセンターなどで販売されているので、ぜひチェックしてみてください。
エアコンの風量を強くする
エアコンの風量を強くするのも、結露対策に効果的です。エアコンの設定温度に対し風量が弱すぎると、室内の温度が下がるまで時間がかかります。長時間に渡り、冷却された風が放出され続けるため、吹き出し口やルーバーが冷やされ結露が発生しやすくなります。
風量を「強」に設定すると、吹き出し口やルーバーが冷やされる時間が短くなるため、結露防止につながります。
エアコンの結露対策ならベアーズのエアコンクリーニングがおすすめ
家庭内での清掃だけでは、エアコン内部のホコリやゴミなどの汚れをすべて取り除くことはできません。そのため、結露対策にはプロによる定期的なメンテナンスが必要です。「どこの業者に頼んでいいのかわからない」「エアコンクリーニングを依頼したいけど、不安」という場合には、ベアーズのエアコンクリーニングがおすすめです。
ベアーズは、20年以上の実績と250万件以上の利用実績を誇る家事代行・ハウスクリーニングサービスを提供しています。プロのスタッフがエアコンを分解洗浄し、家庭では取り除けない内部部品のホコリやゴミ、カビなどをすっきりきれいに取り除きます。
また、きれいを長持ちさせるオプション、エアコン効率のための室外機清掃なども行っています。エアコンの結露や水漏れにお悩みの方は、ぜひベアーズのエアコンクリーニングを検討してみてください。
エアコンの結露に関するよくある質問
以下では、エアコンの結露に関するよくある質問と、その回答についてまとめています。内容は、以下の通りです。
・エアコンの結露を止める方法はありますか?
・エアコンの除湿運転をすると結露する?
・エアコンをつけっぱなしにすると結露が増えるのはなぜですか?
・エアコンの結露防止テープは効果がありますか?
それぞれを、詳しく見てみましょう。
エアコンの結露を止める方法はありますか?
エアコンの結露を止めるたい場合には、以下の方法を試してみてください。
・除湿(ドライ)機能を活用する
・設定温度を見直してみる
・夏場・冬場ともに定期的に換気をする
・風向きを上向きに変更する
・内部クリーンなど結露防止運転機能を活用する
・結露防止アイテム・グッズを活用する
・エアコンの風量を強くする
エアコンの除湿機能を活用すると、吸い込んだ空気の水分を熱交換器で除去し室外に排出するサイクルにより室内の湿度が下がり、結露の発生も抑えられます。設定温度の見直しも基本的な結露対策として有効です。
暑い夏日に20℃など極端に低い温度設定にすると、急激な温度変化により結露が発生しやすくなります。室外温度との差が大きくならないよう、無理のない範囲で適切な温度設定をこころがけましょう。
定期的な換気は夏場・冬場ともに重要で、エアコンをつける前に5分ほど換気扇を回すと室内の湿度が下がり、エアコンに結露が付着するのを防げます。
エアコンの風量を強くしたり結露防止テープなどをルーバーに貼り付けたりするのもおすすめです。自分に合った方法を試してみてください。
エアコンの除湿運転をすると結露する?
除湿運転でも、結露は発生する可能性はあります。「エアコンの除湿運転をすると結露するのはなぜ?」と、疑問に思われる方も多いでしょう。
除湿運転の仕組みは、冷房運転と似ています。室内の空気を冷やし、その際に発生する水滴を回収することで湿度を下げるというものです。この冷やされた際に発生する水滴が、エアコン内部で結露として現れる場合があります。
とくに、湿度が高い梅雨の時期、設定温度と外気温との差が激しい場合には、結露の発生が顕著です。除湿運転時に発生する結露を抑制するためには、以下の方法があります。ぜひ参考にしてください。
・フィルターを定期的に掃除する
・エアコン内部の清掃を行う
・除湿運転と併用して換気を行う
・設定温度を少し高めに設定する
・ルーバーの角度を調整する
エアコンをつけっぱなしにすると結露が増えるのはなぜですか?
エアコン内部は冷房運転中に冷え続けているため、室温との温度差が大きくなります。この温度差が大きくなると、エアコン内部や周辺で結露が発生しやすくなります。
また、エアコンをつけっぱなしにして窓を閉め切っていると、室内の空気がこもり、湿度が上がります。湿度の高い空気は、冷やされると水滴となりやすいため、結露の原因となります。
エアコンの結露防止テープは効果がありますか?
エアコンの結露防止テープは、適切に使用すれば確実に効果を発揮する実用的な対策アイテムです。このテープは、エアコンの吹き出し口のルーバー(羽)に貼り付けると、冷風が当たって発生する結露水を吸収し、下に垂れるのを防ぎます。
エアコンの吹き出し口上のルーバーの手前側に結露テープを貼り付けると結露による水滴がテープに吸収され、下に垂れるのを防げます。また、エアコン内部や配管に貼ると結露を吸い取り、配管に水分が流れ落ちないように防ぐ効果もあります。
ただし、貼りっぱなしにしていると暖房の熱や長期間の貼付によって接着剤のベタベタが残りやすくなるのがデメリットです。そのため、冷房シーズンは貼りっぱなしにし、暖房シーズンになったら一度剝がしておく必要があります。
まとめ
エアコンの結露は、冷房や除湿運転時に起こりやすい現象です。エアコンの空気を取り込み、熱交換器で冷却する過程で、空気中の水蒸気が冷やされるため、エアコン内部に結露が発生します。これはエアコンの仕様ではあるものの、水漏れがひどい、室内機から流れるように水が垂れてくる場合には、適切な対処が必要です。
例えばエアコンのフィルターに汚れが溜まっていたり、ドレンホースにゴミや虫の死骸などが詰まっていたりすると、エアコン内部の結露水が漏れる可能性があります。そのため、エアコン内部の汚れ、ドレンホースの詰まりなどを解消し、結露水がスムーズに排水されるよう、日々の手入れが必要です。
また結露を放置すると、エアコン内部でカビが発生するリスクが高まります。カビの胞子や死骸がエアコンから放出されると、それを吸い込むことでアレルギー症状や肺炎などの健康被害を引き起こす可能性があります。そのため、エアコンの結露や水漏れはそのまま放置せず、早めに適切な対処を行いましょう。
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