喪中はがきと寒中見舞いの違いや、送るタイミングをご存じですか?

お役立ち全般

喪中はがきや寒中見舞い、いつもと違うとどうしたらいいのかわからないこともありますよね。

ここでは、喪中はがきとはどういうものなのか、また、はがきのデザインや送るタイミングはいつなのかといった点について基本を紹介します。

喪中はがきとはどういうものなのか

喪中はがきは身内に不幸があった場合に使われるものです。

日本には、身内に不幸があると一定期間を「喪中」とし、喪に服すとともに慶事を避ける風習があります。この期間は新年の慶びをはがきに綴る年賀状も控えるのですが、その代わりとして年賀欠礼の挨拶をするために、喪中はがきが用いられるのです。

喪中はがきと寒中見舞いの違いは?

喪中はがきと似たものに、寒中見舞いがあります。これは寒さが厳しい時期に出す挨拶状で、身内やお世話になった人、大切な人に出します。寒中見舞いは松の内(年賀状送付の終期)以降、大寒の最後にあたる節分の間に発送するのが一般的です。

喪中はがきが年賀欠礼の挨拶をするものであるのに対して、寒中見舞いでは安否を気遣う他に、以下のようなことを伝える場合があります。

・喪中だとは知らず年賀状を出してしまった場合に、お詫びとお悔やみを述べる
・喪中と知らず年賀状を送ってくれた人に、お詫びと喪中の報告をする
・松の内までに年賀状の返礼ができなかった場合に、年始の挨拶をする

喪中はがきのつくり方と送り方

いざ喪中はがきを作成しようという段階になると、何を書けばいいのか、誰に送ればいいのか、いつ送ればいいのか、というように様々な疑問が出てきます。そこでここからは、喪中はがきのマナーについて詳しくみていきましょう。

喪中はがきは誰に送るの?

喪中はがきは、例年、年賀状のやり取りをしている人すべてに送ります。ただし、仕事関係者など、故人の逝去を知らせることで気遣いをさせたくない人に対しては、喪中はがきではなく年賀状を送ってもかまわないとされています。

また、会社名で年賀状を作成する場合、たとえ代表取締役が喪中である場合でも欠礼しない、つまり、喪中はがきは送らず例年通り年賀状を送るのが一般的です。

書いてはいけないことは?

喪中はがきでは、
・近親者に不幸があったこと
・年賀欠礼をすること
を伝えます。

そのためこの2点以外については、基本的に記載しません。通常の年賀状では近況報告(特にお祝い事)をすることもありますが、喪中は喪に服し慶事を控える期間ですので、喪中はがきには書かないようにしましょう。

送るタイミングはいつがベスト?

喪中はがきは、年賀欠礼の挨拶をするためのものです。そのため遅くとも、相手が年賀状を書くまでには届くよう発送しましょう。具体的には、12月上旬までに到着するよう段取りするといいでしょう。

喪中はがきの書き方

喪中はがきの書き方には、ある程度の決まりがあります。以下の順序と内容の文面で構成するのが一般的な書き方とされていますので、参考になさってみてください。

1. 年賀欠礼についての挨拶

喪中はがきの最初は、年賀欠礼についての挨拶を書きます。「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」「喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます」などが一般的な冒頭の挨拶です。

2. 故人との関係やいつ何歳で亡くなったか

いつ、どのような関係の人が、何歳で亡くなったかを書きます。

3. 先方への感謝や健康を祈る言葉

ここで故人が生前にお世話になったことの感謝の言葉を書き、今後のお付き合いをお願いする気持ちや健康をお祈りする言葉などを書きましょう。

4. 喪中はがきの差出日

喪中はがきの投函年月を和暦で書きます。日は書いてもマナー違反にはなりませんが、一般的には省略されることが多いようです。

5. 差出人の氏名、住所、電話番号など

最後は差出人の氏名・住所・電話番号などで締めくくります。

喪中はがきの例文

ここで喪中はがきの書き方につきまして、具体的な文例をご紹介します。

例文①

喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
令和〇〇年〇〇月〇〇日に祖父 太郎(享年九十)が永眠致しました
これまで賜りましたご厚情に、故人になり代わりまして深く御礼申し上げます
令和〇〇年〇〇月
  〒 000-0000 東京都中央区銀座〇丁目〇番地〇号
            電話〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
                 山田 一郎

例文②

喪中につき年末年始のご挨拶を失礼させていただきます
令和〇〇年〇〇月に父 次郎が享年八十三にて天寿を全ういたしました
故人になりかわり ここに生前のご厚情を深謝いたします
寒さ厳しき折 皆様のご健勝をお祈り申し上げます
令和○○年○○月
  〒 000-0000 東京都中央区銀座〇丁目〇番地〇号
            電話〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
                 山田 一郎

喪中はがきの種類は2種

喪中はがきには「官製はがき」と「私製はがき」の2種類がありますが、日常で使用するはがきとは異なります。郵便局で販売されている喪中用の官製はがきには、切手部分に胡蝶蘭が印刷されています。また、郵便局以外で販売されている私製はがきを投函する場合は、弔事用の菊の花文様の切手を貼るのが礼儀とされています。

一般的に喪に服している間は、派手なデザインの使用はできる限り避けたほうがいいでしょう。そのため喪中はがきの場合も、ひと目で弔事関係のはがきだとわかるような胡蝶蘭や菊の模様のような清楚なデザインが選ばれています。

間に合わない場合は寒中見舞いで代用

12月に喪中になってしまった場合は、喪中はがきを差し出すタイミングが間に合わないこともあります。このような場合は、松の内明けから2月4日の立春の頃までに寒中見舞いを差し出すことで、喪中はがきの代用ができます。

松の内の期間は地方によって異なります。東北・関東・九州などは1月7日まで、関西地方では1月15日までとすることが多いようです。

寒中見舞いを喪中見舞いとして出す場合、以下の順番と内容で書くといいでしょう。

①寒中見舞いのあいさつ
「寒中お見舞い申し上げます」「寒中お伺い申し上げます」など。

②年賀状のお礼やお詫び
年賀状をいただいた方には、「ご丁寧な年始のご挨拶をいただき、誠にありがとうございました」の言葉を添えると丁寧です。
寒中見舞いを喪中見舞いとして出す場合は、喪中はがきと同様の「いつ、どのような関係の人が、何歳で亡くなったか」などの言葉が必要です。

③締めのあいさつ
ここで、締めのあいさつを書きますが、一般的には先方への健康の祈りの言葉を書くことが多いようです。
「まだまだ厳しい寒さが続きますので、皆様どうぞご自愛くださいませ」など。

④差出年月(和暦)
差出人の氏名、住所、電話番号など

年賀メールの時はどうしたらいいの?

最近は、メールやSNSで新年の挨拶をする人が増えています。では、こういった場合、喪中の扱いはどうすればいいのでしょうか。

メールで喪中を知らせてもいいの?

メールで喪中の知らせをすることの可否については、相手との関係性によります。最近はメールで新年の挨拶をする人が増えているため、相手が親しい友人でマナーにうるさくない人であれば、メールで喪中の知らせをしてもいいかもしれません。しかし喪中の知らせはあくまでも年賀欠礼の挨拶ですので、基本的にははがきの方がいいでしょう。

喪中に年賀メールを送ってもいいの?

喪中は、喪に服して慶事を控えるための期間です。そのため新年の挨拶は、その媒体を問わず控えることをおすすめします。また、喪中と知らない相手から年賀メールが来た場合は、おめでたい言葉を避けて返信したり、8日以内に寒中見舞いとして返信したりするといいでしょう。

まとめ

忙しさがピークを迎える師走。いろいろなマナーを気にしながら喪中はがきをつくるのは、本当に大変ですよね。さすがに喪中はがきの作成を他人任せにするわけにはいきませんが、家事や大掃除など、年末の仕事の中には人に任せられるものも多くあります。そういったものは家事代行などに依頼すると、喪中はがきをつくる時間をとることができます。

Related -関連記事-

Pick Up -ピックアップ-

ページ上部へ戻る