研修とサービス視察を通して見えた「頼る」の未来【『カフネ』座談会連載第3弾】

家事の悩み

イベント当日、阿部暁子さんには、座談会だけでなく、ベアーズの研修風景や実際のサービス現場も視察していただきました。
私たちが日々大切にしていることが、物語の中でどのように描かれ、また現実ではどう息づいているのか。その“往復”を体験していただく一日でした。

左は『カフネ』著者阿部暁子さん、右はベアーズ教育担当野口志保

研修で阿部さんが最初に驚かれていたのは、技術以上に「心の姿勢」を言語化し、共有している点でした。
ベアーズでは掃除や料理の手順を教えることはもちろんですが、それ以上に、心の在り方を大切にしています。

・お客様の“日々の暮らし”“想い”を想像すること
・ただの作業者ではなく“暮らしの伴走者”であること
・愛をもって、でも踏み込みすぎず適切な距離感や礼節をもって対応すること

家事代行は、家の中に入る仕事です。
私たちが目指すのは、家を完璧にすることではなく、「その方がご自分らしい暮らしや、人生を送れるよう、暮らしに伴走すること」。研修の場で交わされる一つひとつの言葉は、その覚悟を育てています。


左はベアーズレディ尾迫紗由理・右はお客様と阿部暁子さん

続くサービス視察では、実際の現場の細やかさ、丁寧さに、阿部さんは感嘆されていました。
担当したのは入社3か月の尾迫紗由理さん。
まだ経験は浅いながらも、料理を生み出す所作は誠実で、お客様のご家庭へのあたたかな配慮と敬意が端々に表れていました。尾迫さんは
「まだまだ不安もあるけれど、お客様の暮らしに心で寄り添う存在になりたい」と話しました。
視察と対談を終えた阿部さんは、最後にこう語ってくださいました。
「ベアーズの皆さんの仕事が、人の希望そのものです。現実に困り、疲れている方々の日々を支えている皆さんに、心から尊敬と感謝を感じます。」

ベアーズが目指す未来は、家事代行を広げることそのものではありません。
その先にある、「頼ることが自然に許される社会」を育てることです。
弱さを責め合うのではなく、支え合える社会へ。

家事代行の現場は、まさに“いい意味で弱くなれる社会”の最前線なのだと、私たち自身も改めて感じた視察の時間でした。

(※写真はすべて講談社提供)

第1部「ファンレターから始まった、家事のぬくもりを語る時間」はこちらから
第2部「『家事は希望』——現場で響き合ったフィクションとリアル」はこちらから

続きを読む:「編集後記:物語が、現場の心に灯したもの」はこちらから

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