お風呂掃除で床の水垢を落とす方法とは?
お風呂掃除
更新日:2021.11.29

お風呂の床についた水垢は、水道のカルシウムやミネラルが固まったものであり、アルカリ性の汚れです。
そこで、そのような汚れを取るには、酸性により中和すると落ちやすくなり、手軽に使えるのがクエン酸です。クエン酸水をふりかけてスポンジでこすって落とすと、水垢はきれいに落とせます。
目次
クエン酸は果物などに含まれる成分で人体にも安全

クエン酸は、柑橘系の果物などに含まれている酸味のある成分であり、レモンなどに含まれています。レモンを舐めると酸っぱいと感じるのは、このクエン酸が入っているためです。
またその他にも梅干しなどにも含まれており、自然に存在する天然成分です。売られているクエン酸は粉状になっていますが、これは人工的に抽出して精製するからです。常温では無色や白色の粒となっており、無臭なのでニオイはありません。
水に溶けやすい性質があり、果物などに含まれる場合は、果汁などに溶けて含まれています。清涼飲料水やサプリメントにも使われることもあり、摂取すると、人の体には疲れを取る効果を発揮します。
果物や飲料、サプリメントとして飲食物のみならず、クエン酸は掃除にも利用する事が出来ます。実際に掃除で使用するときは、水に混ぜるなどして使い、酸性になるので、水垢などのアルカリ性の汚れは大変よく落ちます。
実際に掃除で使用するときは、水に混ぜるなどして使い、酸性になるので、水垢などのアルカリ性の汚れは大変よく落ちます。
さらにクエン酸は自然界に存在する成分なので、手に付着しても害はなく、食べても害を及びませんので、素手で扱うことも出来、大変安全な成分なのです。ただ使用するときは、場合によっては、酸味により鼻をつくようなニオイがあるかもしれません。
お風呂の床汚れの原因は?
お風呂の床が黒ずむ主な原因は、入浴するときに体を洗うと出る皮脂汚れや石鹸カスなどです。また、シャンプーや入浴剤の保湿成分、水道水のミネラル成分なども原因になります。こういった汚れを放置していると雑菌が繁殖しやすくなるため、赤カビ(ピンク色のぬめり)・黒カビが発生してしまうのです。
汚れの原因には酸性のものとアルカリ性のものがあります。皮脂汚れや赤カビ(ピンクぬめり)、黒カビは酸性の汚れ、石鹸カスや水垢はアルカリ性の汚れです。
床の水垢の正体はカルシウムやミネラル

お風呂場は沸かす前や使用したあとにお湯や水で洗いきれいにしても、自然と水垢は出来てしまいます。
一般的なお風呂は、ERP(ガラス繊維強化プラスチック)や琺瑯、ステンレスやタイルなどが使われており、どれも手頃な値段ではありますが、汚れが残りやすいというデメリットはあります。
床などに出来てしまう水垢は、実はお風呂を使用した後に水滴などが残ってしまうために、それが元となって水垢になります。
水垢の汚れは、水道水に含まれるカルシウムやミネラルが固まった物であり、水滴の中の水分が蒸発し、これらが残ってしまい、固まっていき、やがて塊となり水垢となるのです。
さらには、水垢は水滴などが残っていると、水分は自然と空気中の汚れも取り込み、これも一緒に塊となり水垢になります。
一度出来てしまった水垢は塊となり床に付着しますので、スポンジなどでこすっても落ちないほど、頑固に固まった汚れとなります。水垢となると、洗剤などを付けてもほとんど落ちませんので、通常の掃除では落とすのは難しいです。
カルシウムなどのアルカリ性の塊となっているので、そこでクエン酸を使うと良く落とすことが出来、クエン酸は酸性なので、水垢を中和して取り除けるのです。
クエン酸水を作って効果的に掃除

クエン酸を使用して水垢の掃除をする場合は、まずはクエン酸水を作ります。
スプレーボトルなどに水を入れて、クエン酸を混ぜると出来上がりです。そして水垢の気になるところにスプレーして、20分以上放置します。
スプレーした後に放置してつけ置きしておくと言うのが、水垢を掃除するときのポイントであり、固まった水垢を、クエン酸の酸性によって染みこませて中和し、取れやすくするのです。もしも頑固なところには、キッチンペーパーなどを置き、その上からスプレーして、しっかり染みこむようにすると良いです。
20分ほど放置したら、今度は水垢の気になる場所に、そのままクエン酸の粉を振りかけます。そしてスポンジや歯ブラシなどで、良くこすってゴシゴシと磨きましょう。
頑固な水垢部分にはダイヤモンドパッドなどを使って磨いても良いですが、場合によっては細かい傷が付くことがあるので注意しましょう。良く磨いた後は、最後は水で洗い流せば終わりです。
スポンジなどでこするときも、シャワーなどで洗い流すときも、床は滑りやすいので、転ばないように気をつけましょう。広い場所にはお風呂場用のブラシを、細かい部分は歯ブラシを使うなど、場所によって使うブラシを変えると掃除しやすいです。
汚れの原因別・床掃除の仕方
ここでは、お風呂の床汚れの原因であるピンクぬめりや赤カビ、石鹸カス、皮脂汚れ、黒カビを掃除する方法について、それぞれ紹介します。
ピンクぬめりや赤カビ
床置きしたシャンプーボトルの底や風呂イスの裏側などに発生するピンクぬめりや赤カビ。その正体は酵母菌の一種である「ロドトルラ」です。ロドトルラは20~30℃の高温多湿な環境で発生しやすいため、浴室の換気を定期的にすることで予防できます。
ピンクぬめりや赤カビが発生してしまったら、反対の性質を持つアルカリ性の洗剤を使ったお掃除が効果的です。発生した場所にアルカリ電解水やセスキ炭酸ソーダ、重曹などをかけてしばらく放置した後、ブラシやスポンジなどで汚れを落としてからシャワーでしっかりと洗い流してください。
石鹸カス
お風呂を掃除してもなかなか落ちにくい汚れの多くは石鹸カスです。実は、石鹸カスにはアルカリ性の金属石鹸カスと酸性石鹸カスの2種類があるため、洗剤を使い分けて掃除すると効果的に汚れを落とせます。金属石鹸カスは白っぽく、酸性石鹸カスは黒っぽいので、どちらの汚れなのか判断してから洗剤を選びましょう。
金属石鹸カスには酸性であるクエン酸を使います。クエン酸小さじ1/2に対し水100mlで溶かしたものを金属石鹸カスが付いた場所にスプレーし、キッチンペーパーで覆ってください。約10分間放置してかブラシやスポンジでこすり落とし、シャワーで洗い流します。
酸性石鹸カスにはアルカリ性のセスキ炭酸ソーダや重曹を使い、上と同じ手順で掃除してください。
皮脂汚れ
皮脂汚れは酸性のため、アルカリ性物質である重曹で中和させることによって落としやすくなります。重曹は料理にも使える天然素材のため安心して使えますが、弱酸性である皮膚に付くと肌荒れを起こす可能性もあるため、手袋をして扱うようにしましょう。
重曹2に対してぬるま湯1で重曹ペーストを作り、皮脂汚れの付いた場所に塗ります。乾燥しないようにラップを貼り付けて20~30分間放置し、固めのブラシかスポンジでこすり落としてからシャワーで洗い流してください。その後、水気をしっかりと拭き取っておきましょう。
皮脂汚れが残っていると赤カビが生えやすくなるため、定期的に掃除する必要があります。
黒カビ
黒カビはタイルやパッキンの奥まで菌糸を貼る性質があり落としにくい汚れのため、カビキラーなど強力な塩素系漂白剤を使った掃除がおすすめです。塩素系漂白剤は酸素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生するため、絶対に混ぜないように注意してください。また、目や鼻、手を保護するためにメガネやマスク、手袋で保護し、長袖長ズボンを着用してから掃除を始めましょう。
黒カビの掃除をする前に、浴室床の水分を拭き取るか換気をして、よく乾燥させておきます。それから、黒カビの発生した場所に塩素系カビ取り剤をスプレーし、キッチンペーパーをかぶせ、その上からさらにスプレーしてください。キッチンペーパーの上からラップでパックすると効果が高まります。15~30分間放置してからシャワーで洗い流してください。
お風呂の床掃除におすすめの洗剤と使い方
上で紹介した方法にくわえて、市販の洗剤を使った掃除方法を紹介します。
食器やまな板の漂白に使うキッチンハイターはお風呂の床掃除にも有用です。排水口から水が漏れないように蓋をしてから、キャップ3杯に対しキッチンハイターを水5リットルで薄めた液体を流し、お風呂の床全体が浸かるまで繰り返します。キッチンハイターにはお湯よりも水のほうが効果的だそうです。約1時間浸けおきしてから排水し、シャワーで洗い流しましょう。
別の方法では、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤(過酸化ナトリウム)を使った掃除も可能です。上の方法と同様に、排水口をふさいでから酸素系漂白剤をお風呂の床に振りかけ、30~50℃のお湯をかけてから約1時間浸けおきします。その後、排水してシャワーで流しながら軽くブラシで磨きましょう。
お風呂の床掃除の頻度は?
ピンクぬめりや黒カビ、石鹸カスがこびりついてしまうと、上記のような手間のかかる掃除が必要になります。気の重いお風呂掃除をできるだけ簡単に済ませるためには、汚れの原因となる皮脂汚れや石鹸カスなどをためないことが大切です。
できるだけ毎日、お風呂の床を軽く掃除するようにしましょう。入浴後、お風呂場全体にシャワーをかけ、皮脂汚れや石鹸カスなどが残らないように流すだけでも、後からの手間が違ってきます。くわえて、週に2~3回程度はお風呂掃除用のスポンジを使った床のこすり洗いがおすすめです。
(まとめ)お風呂掃除で床の水垢を落とす方法とは?
- お風呂掃除で床の水垢を落とすにはクエン酸で洗うことが効果的といえます。お風呂の床についた水垢は、スポンジでこすっても落ちにくいものですが、クエン酸を使うときれいにできます。 クエン酸と水を混ぜたクエン酸水をふりかけて、スポンジなどでこすると良く落ちます。
- クエン酸は果物などに含まれる成分で人体にも安全といえます。クエン酸は自然界に存在する成分であり、食品にも使われており、大変安全な成分です。 食品以外にも掃除にも使用でき、アルカリ性の水垢を落としてきれいにすることが出来ます。
- 床の水垢の正体はカルシウムやミネラルです。お風呂場に水滴が残ると、そのなかに含まれるカルシウムやミネラルが固まっていき、水垢となります。 水垢はアルカリ性の汚れであるため、酸性のクエン酸を使って掃除するときれいに落とせます。
- クエン酸水を作って効果的に掃除をしましょう。水垢を落とすなら、まずはクエン酸と水を混ぜたクエン酸水をふりかけます。 その後20分ほど放置し、さらにクエン酸の粉をかけてブラシで磨き、最後はシャワーで洗い流して終了です。
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