家事代行を使うと子どもの「生活力」が落ちるって本当?

出産・子育て


家事代行を使って、親が家事をする姿を見せないと子どもに悪い影響がありそう・・・と不安に感じている方もいるかもしれません。確かに、子どもにとって親がお手本となって教育するのはとても大切なことです。家事を外注することが子どもの「生活力」の低下に繋がるのか、考えてみましょう。

「生活力」とは

一般的には社会的な生活を営むための能力。社会生活に対する姿勢やエネルギーをさし、時には経済力の大きな枠組としても使われたりもします。家事代行を利用することで落ちるといわれているのは、生活力の中の一つである「一通りの家事能力」でしょう。

自立して親元を離れると生活力が試されますが、体調管理やお金の管理だけでなく、掃除、洗濯、料理など身の回りのことも自分でやることになります。自分の子どもが自分の手を離れて一人暮らしを始めたら・・・結婚してパートナーとの生活をはじめたら・・・そんな時に、生活力がついていないとなると、心配ですよね。子どもにはきちんと生活力をつけて自立してほしい。そう願っている親がほとんどではないでしょうか。

親が全てやってしまうのも逆効果?

お母さんが専業主婦で、完璧に家事をする家庭で育った人でも、自分は家事ができない、という大人の話は聞いたことがありませんか?何から何までお母さんが全てやってしまい、子どもが手を出せず、自立するときに焦り始める、ということはあるようです。意識して子どもにも家事を一部分任せるようにしていた家庭で育ったり、家族の一員として役割を与えられていたりすると、家のことをやる習慣が自然と付きそうですね。親が自分でやる、だけではなく、子どもにやらせる機会を作ることが大切かもしれません。

家事代行を利用する場合も、同じではないでしょうか。
全て依頼してしまうと、自分で家事をする機会がなくなり、生活力が身につかないかもしれません。家事代行は週に1回、数時間だけなど、自分がキャパオーバーになっている分をサポートしてもらうように利用している人も多いです。そうした利用方法であれば、親が家事をしている姿を見せたり、子どもに役割を与えるだけの機会は十分に残されているといえます。

家事代行を利用していても、子どもに家事をさせる機会を作ることができれば、生活力は身に付けさせることができそうです。

子ども本人が生活力に価値を感じることが大切

家事は健康管理やお金の管理に比べて、比較的やらなくても生きていけると判断してしまいやすいもの。病気をすれば苦しいし、お金がなければ必要なものが買えずに生活ができないのに対して、多少部屋が散らかっていても、ゴミを捨てずにいても、死にはしないし面倒ならやらなくてもいいと感じてしまいます。死にはしませんが、散らかった部屋と整った部屋では、日々の気持ちの向き方が違うと思いませんか?

部屋が散らかっていると、疲れて帰ってきた時にさらにどっと疲れたり、やることも後回しにしてしまったり、知らずのうちに小さな積み重ねで思考回路がネガティブになってしまったりするかもしれません。整った部屋であれば、心が安らいで、やりたいと思ったことにすぐ挑戦できたり、笑顔になって、前向きな気持ちになりやすいかもしれません。

生活力は、「社会生活に対する姿勢やエネルギー」でもあります。「一通りの家事」ができるということは、前向きな気持ちを生む生活空間を作れるということ。子どもがそのことに価値を感じることができれば、自分から家事の力をつけたいと考え、行動するはずです。

子どものころに自宅に家事代行が来て、掃除をすると部屋が綺麗になって気持ちがいい!旬の食材を使った手料理を食べると季節感を感じる!いい香りのする洗いたての服を着ると出かけるのが楽しくなる!という体験をすることは、生活力に価値を感じるきっかけにもになりそうですね。

まとめ

子どもは親を見て育ちます。親が自分を犠牲にして無理を続けていると、その姿を見て自分もそういう大人になるものだと思ってしまうかもしれません。大変な時には人に頼ることの大切さを教えるという意味でも、家事代行などの助けを借りる姿を見せてもいいのではないでしょうか。親がやって見せて教えるにしても、家事代行を利用するにしても、生活力に価値を感じるきっかけを作ってあげたいですね。

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