産後の回復を早める過ごし方とは?【産前・産後ママ必見】
出産・子育て
更新日:2021.12.03

女性の体は、出産を終えてすぐに出産前の体に戻るわけではありません。体は少しずつ時間をかけて元の状態に戻ろうとしますが、この時間をなるべく短くして、早く妊娠前の日常生活に戻りたいと願う人も多いはずです。
体の回復を早めるためには、産後の過ごし方がとても重要です。そこで、産後の回復期を1週間ごとに分け、それぞれの時期の過ごし方と母体の回復を早めるコツなどを紹介します。
目次
産後の「産褥期」とは?
産褥期(さんじょくき)とは、出産してからママの体が元の状態に戻るまでの時期のこと。産褥期の期間は個人差がありますが、およそ6~8週間かかります。この時期の母体は、出産で大きくなった子宮が元の大きさに戻ろうと子宮収縮が起きたり、妊娠中に増加していた女性ホルモンが急激に減少するため、肌荒れやいらつき、不眠などの不調が表れたりすることがあります。
このような産褥期の体の変化を少しでも楽に過ごし、回復を早めるためには、体をゆっくりと休ませることがとても重要です。この時期に無理をしてしまうと心身の回復の進み方が悪くなり、赤ちゃんのお世話がままならないほど不調が続いてしまうこともあります。そのようなことがないように、妊娠中から産褥期にどう過ごすのかを家族で話し合って、しっかりと計画を立てておきましょう。
時期別!産後の過ごし方
それでは、出産から産後6週間までの産褥期の過ごし方や注意点などについて、時期別に紹介します。
入院中〜退院後:横になって休む
入院中は看護師さんや助産師さんたちが赤ちゃんのお世話をしてくれますので、母子同室の産院であってもママの体が不調であれば、遠慮なく赤ちゃんのお世話をお願いするといいでしょう。
特に新米のママの場合、入院中に赤ちゃんのお世話に慣れておきたいと焦る気持ちがあるかもしれませんが、まずはママの体をゆっくりと休めて回復させることが第一です。退院後からは赤ちゃんのお世話で忙しくなりますので、今のうちにできるだけ休むようにしておきましょう。
退院してからも出産直後はまだ体がデリケートな状態ですので、できるだけ寝て過ごすようにします。1ヶ月検診までは不要な外出は避け、赤ちゃんと共に横になってゆっくりと過ごすようにしましょう。
産後2週間:安静第一
退院後、産後2週間くらいまでは、まだ出産の疲れが心身共に残っています。ですが、赤ちゃんのお世話も昼夜問わず行わなければならない時期ですので、できるだけ赤ちゃんの横で母乳をあげることに専念しながら体を休ませるようにしましょう。
家事などで体を動かすには、まだ負担が大きすぎる時期です。家事は家族で協力してくれる人に任せるか、家事代行サービスなどを利用してプロの手に委ねることをおすすめします。
家事代行サービスのベアーズでは、「Welcome baby 出産応援プラン」という産前産後のサポートサービスが用意されています。このプランは母子手帳を得た日から赤ちゃんが1才になるまで、さまざまな種類の家事サービスを受けることができます。家族の協力が難しいのであれば、このサービスを利用しながら産前産後の時期を乗り切ってみてはいかがでしょう。
【参考】家事代行サービス Welcome baby 出産応援プラン/株式会社ベアーズ
産後3週間:簡単な家事を始める
産後3週間になると部屋の整頓や料理、洗濯など、少しずつ家事を行うことができるようになります。また、「産後の床上げ」を迎えるのもこの時期からになります。産後の床上げとは、布団を敷きっぱなしにしていつでも体を休めていた時期を過ぎ、日中は布団を上げて普通に過ごすことができるようになることを意味する言葉です。
しかし、長時間の外出や長時間の立ち仕事など、体に負担がかかる行為はまだ禁物です。元気になったと思っていても体はまだ回復途中ですので、全ての家事を一気に行うのではなく、無理をしないように少しずつできることから行うようにしましょう。
産後4週間:1ヶ月検診を受ける
出産から1ヶ月を過ぎる頃になると、ママと赤ちゃんの1ヶ月検診があります。通常、出産した病院で1ヶ月検診を行い、赤ちゃんの健康とママの子宮の戻り具合や心身の健康などが医師によってチェックされます。このときに問題が無ければ、近所の外出程度ならばできるようになります。
しかし、体は完全回復ではありませんので注意が必要です。生後1ヶ月頃の赤ちゃんは、まだ昼夜の区別なく起きたり眠ったりを繰り返す時期ですので、ママの体も疲れていたり睡眠不足になっていたりします。日中もできるだけ小まめに睡眠を取るように心掛けてください。
産後5週間:少しずつ元の生活へ
1ヶ月検診を終えて体の回復が順調であれば、今までシャワーのみだった生活から、湯船にゆっくりと浸かる入浴も許されるようになります。また、性生活の許可も下りて、普段の生活ができるようになってきます。ですが、悪露がまだ続いているようであれば無理は禁物です。
体の筋力もだいぶ回復してくる頃ですが、妊娠前と同じくらい回復したと実感できる時期は、産後3ヶ月から1年くらい経ってからだと言われています。睡眠時間をしっかりと確保しながら、8割くらいの力で動くような生活をしましょう。
産後6週間:赤ちゃんのお世話に集中
いよいよ産褥期と呼ばれる時期も終盤です。回復が順調であれば、いつも通りの日常生活を問題なく送ることができます。ですが、通常の日常生活ができるようになっても、決して無理はしないように体調を考えながら行動しましょう。
労働基準法によると、産後6ヶ月を経過すれば就業できるようになります。仕事が気になるため、つい焦ってすぐに社会復帰しがちですが、体力に自信が無ければ社会復帰はもう少し先延ばししておくほうがいいでしょう。体力的に社会復帰しても大丈夫と確信できるまで、ママの心身のケアと赤ちゃんのお世話に専念することをおすすめします。
産後の回復を早めるコツ
産後はゆっくりと体を休ませることが大事だと分かっていても、ただ体を休ませているだけでは物足りないと感じる人も多いことでしょう。そこで、産後の回復を早めるコツなどをいくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
骨盤底筋をケアする
骨盤底筋は子宮や膀胱を支える重要な筋肉ですが、出産によって引っ張られたり、傷ついたりして大きなダメージを受ける可能性があります。さらに、赤ちゃんを抱っこしながら立ったり座ったりするだけでも、骨盤底筋にかなりの負担がかかります。骨盤底筋がいつまでも元の状態にまで回復できないと尿や便漏れの原因となり、年を重ねるに従ってさらに深刻になってしまう場合もあります。ダメージを受けた骨盤底筋をしっかりと回復させるためにも、産褥期はなるべく体を横にして休むようにしましょう。
産後からかなり年数が経って尿漏れが気になってきた場合でも、骨盤底筋は鍛えることが可能です。背筋をまっすぐに伸ばして複式呼吸をすることで横隔膜が動き、一緒に骨盤底筋も動いてくれます。さらに、普段から猫背にならないようにし、腹圧をかけないような姿勢を保つことを心掛けましょう。
栄養バランスの良い食事をとる
産後のママには十分な水分と栄養が必要です。産後の回復を早めるために、以下の栄養素を積極的に摂取するようにしましょう。
まず葉酸や鉄分は血液の形成に関わり、特に出産で多くの血液を失った人には欠かせない栄養素です。葉酸は緑黄色野菜や納豆などに多くふくまれ、鉄分はレバーや卵、ひじき、しじみ等に多く含まれています。
ビタミンCを鉄分と一緒に取ると、鉄分の吸収がよくなります。また、産後のストレスの緩和にも役に立ちます。主に緑黄色野菜や柑橘系に多く含まれています。
たんぱく質はパワーの源となる栄養素で、産後の疲れを取り除き、筋肉作りにも役に立ちます。主に肉類や魚類、卵、大豆などに多く含まれています。
カルシウムは母乳を与えているママには必須の栄養素です。不足すると骨や歯がもろくなり、糖尿病や高血圧の原因になる場合もありますので、この時期は積極的に摂取するようにしましょう。主に牛乳や煮干し、小松菜、ひじきなどに多く含まれています。
産褥体操をする
産後の心身の回復や肥満を防ぐために、産褥体操を始めてみましょう。産褥体操は肩回しや足首回しなど、座ったままで行うことができる軽い運動であれば、産後1日目からできます。ですが骨盤ケアなどの本格的な産褥体操のスタートは、1ヶ月検診が過ぎた頃からがいいでしょう。帝王切開で出産した場合は、医師に必ず相談してから始めてください。
産褥体操は、最初は軽く行い、少しずつ運動の内容や、回数、頻度などを高めていきます。無理をせず、自分のペースでできるだけ毎日続けるようにしてください。できれば3ヶ月以上続けるといいでしょう。産褥体操で腹筋や肛門、膣の引き締めなどを行うことで、「悪露の排出を促し、子宮の回復を早める」、「腹壁や骨盤底筋の回復を助ける」などが期待されます。また、体を動かすことで、「血液の循環を良くしてうっ血や血栓を防ぐ」、「便秘予防」、「疲労回復」なども期待できます
産後ママを助けるグッズ&サービス
最後に、産後のママを助けてくれるようなグッズやサービスを紹介します。これらを参考にして、ぜひ快適な産後ライフを過ごしてみましょう。
家事代行サービス
産後少なくとも2週間までは、安静にしてゆっくりと体を休めておいたほうがいい時期です。ですが、2人目、3人目の出産となると、寝てばかりはいられず退院後すぐに上の子のお世話をし始めるママもいます。この時期に無理をすると産後の回復が遅れてしまい、後で後悔することにもなりかねません。そのようなことにならないためにも、家事はママに代わって誰かにお願いしたほうがいいでしょう。
もしパパや親類を頼ることができない場合は、思い切ってプロに家事を依頼してみてはいかがでしょう。家事代行サービスならば、掃除、洗濯、料理など、ほとんどの家事をママに代わって行ってくれます。例えば、料理作りを依頼した場合は、栄養が必要な産後ママのために美味しくて栄養バランス抜群の作り置きおかずをお願いすることも可能ですので、ぜひ一度利用してみてはいかがでしょう。
【参考】家事代行サービス 初回お試しプラン/株式会社ベアーズ
赤ちゃんグッズ
産褥期を快適に過ごすために、便利な赤ちゃんグッズをいろいろと揃えてみましょう。
母乳の出があまり良くなかったり、体調が思わしくなかったりする場合は、母乳をお休みして哺乳瓶でミルクを与えてみましょう。しかし、おっぱいに慣れた赤ちゃんは哺乳瓶の乳首を嫌がる場合があり、逆に哺乳瓶の乳首に慣れてしまうと、次におっぱいをあげようとしても嫌がってしまう場合もあります。
そのような心配を回避するために、「母乳実感乳首付きの哺乳瓶」を使ってみてはいかがでしょう。その哺乳瓶を使用すると、ママのおっぱいを飲むときと同じ形の口の形でミルクを飲むことができますので、安心して母乳とミルクの併用で赤ちゃんを育てることができます。
また、いつも赤ちゃんを抱っこしながら寝かしつけるというママは、体にかなりの負担がかかっていると思われます。もしも抱っこしながらの寝かしつけが辛いのでしたら、バウンサーを利用してみてはいかがでしょう。バウンサーとは手で揺らすことができたり、赤ちゃんの動きに合わせて揺れたりするベビーチェアのことで、手動で動かす以外にも電動で動くものもあります。これを利用すれば、長時間抱っこしなくても楽に寝かしつけができます。
骨盤ベルト
出産によって大きく開き緩んでいた骨盤は、半年くらいかけてゆっくりと自然に元の状態に戻っていきますが、完全に出産前の状態に戻すことはなかなか難しいと言われています。そこで、産後の骨盤の歪みやズレなどを補正するために、骨盤ベルトを使用してみてはいかがでしょう。骨盤ベルトとは、骨盤周りに伸縮性のあるベルトを巻き、骨盤が元に戻ろうとする力をサポートするものです。
骨盤ベルトは妊娠初期から産後2ヶ月くらいまで装着すると、最も効果的です。骨盤が緩むホルモンは妊娠初期から分泌されますので、妊娠が分かった時点から付け始めるといいでしょう。骨盤ベルトには、品質や着用感、サイズなどいろいろな種類があります。自分の体に合ったものを選ぶことで、効果的に骨盤をサポートできます。
まとめ
産後の回復を早めるには、安静にして休むことが第一です。また、産後の時期に応じた適切な過ごし方をすることは、とても大切です。生まれてきてくれた赤ちゃんのためとこれから育児を頑張らなければならない自分のためにも、産褥期は親族や外部のサービスをできるだけ頼って体の回復に努めましょう。
また、便利グッズなども積極的に利用し、少しでも快適な産褥ライフを送ることができるように、いろいろと工夫してみてください。
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